シバ犬あっちこっち ~日本語教師のモノローグ~

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2019年 09月 16日

9月16日(月)  読まない本を買う

 肺気腫を患っている千葉県内の男性が、自宅に設置した、酸素を供給する機械が停電で使えないため、やむを得ず酸素ボンベを使っていると聞きました。いつまでもつのか、それは不明だそうです。他人事ではありません。10年以上も前になりますが、亡くなった父は生前、肺を患っていて、同様の機械をしばらく利用していました。千葉県では依然として7万件以上の家屋に通電していないといいます。加えて、屋根や窓の損壊。一日も、一刻も早い復旧がなされることを祈ります。

 たまにですが、ダラダラ走っています。先日までの暑さの中でも、夕方、ちらっと走っていました。あきらめていません。ただ、週末は学会なりどこかのイベントなりで、時には旅で遠出までしてしまう(けれどシューズは必携)ので、スピードも距離も現状維持がせいぜいです。それでも、ハーフにはいつか復帰したい、オリエンテーリングも、との思いは消えていません。きのうのMGCじゃありませんが、後半あるいは終盤で追い上げる、そんなイメージでもって、私は自身の今後の走りに期待しています。

 絵本作家にヨシタケシンスケさんという方がいます。ほのぼの、と言っていいのでしょうか、そんな絵を描きます。著書の一冊、巻末の紹介に「趣味:読まない本を買うこと」とありました。大共感。私のことです。読む、読もう、読める、読めるだろう、読むかもしれない、そんな活用でもって、数千円単位で買うこと、しばしば。今日は5冊。希望的観測でいうと、うち2冊読めたらいいのでしょう。あとは積ん読。でも、そばにあること自体に意味を感じてしまう…なんて、言い訳かな。

 以前書いたように、図書館について調べたいと思っています。先日の一関市立図書館、山梨県立図書館、仙台メディアテークだけでなく、石巻市立図書館のような地方の小規模図書館も、図書館とは何かを考えるいい素材。ふつうの日本語学校同様、勤務校には図書室らしい部屋はありません。そんな余裕はなし。貧弱な図書が一画にかろうじて並べてある程度です。でも、多読をはじめ読書の効果、あるいは学生からの意外に大きな関心その他、図書の持つ役割を本気で考えるなら、もっと私たちがきちんと正面から取り組まねばならないと思っています。そこにはもちろんある程度の予算が必要。でも、へたな授業より、読書のほうがよほど大切で意義深い。そう信じます。


by 1220hagiwa | 2019-09-16 23:27 | 本 編 2019 | Comments(0)
2019年 09月 15日

9月15日(日)  カセ大

 カセットテープ・ミュージック大賞、略して「カセ大」。お気に入りの超マイナー番組の企画で、スージー鈴木さんとマキタスポーツさんによって特に選ばれた名曲が紹介されました。うち、「真夜中のドア」(松原みき)、「戦士の休息」(町田義人)の2曲は、私にとっても間違いなく名曲にリストアップされています。ただ、お二人とも鬼籍に入られているので、ナマ歌が聴けないのが残念。特に松原さんは若くして亡くなっていて、ホントに惜しい。

 最強、とかなんとか言われていた(いる)、バスケットとラグビー。マジですか。ラグビーは先日までの試合を見る限り、素人目にも多少期待はできそうです。でも本番は本番、相手だって気持ちの入り方が違います。別物です。バスケに至っては、全敗。うちいくつかは惨敗。誰が唱えたか知りませんが、過去最強の称号を与えるなんて、おこがましさMAX。バスケの世界に失礼でしょう。ナメるんじゃないよ、と何も知らない私だってさすがに言いたくなります。そういえば、U-18の野球もそうでした。「最強」とさんざん持ち上げておきながら、予選リーグ敗退した途端、手のひら返し。監督批判。いつも繰り返されます。メディアには自重、謙遜という言葉を知ってほしいものです。いつぞやの大本営発表と同じ。受け手は疑うだけ。

 家を出る前にテレビをつけていたので、マラソン、少し見ていました。六本木でチェックしたら、想定外(だったらしい)の方が優勝しました。素晴らしいです。おめでとうございます。でも、だれも予想していなかったらしいですね。著名な専門家(いっそ、コメントの専門家なのかな)でさえ誰一人当たらず。お笑い、赤っ恥。あとからどう説明しようとも、ただの釈明、言い訳。彼らが発したレース前の恥ずかしい予想、コメントは十分に文句を言われていいのでは。予想は外れる。外れてこその予想。あてずっぼで余計な、いわば「余」想なのかな。

 イチロー氏の英語スピーチ、初めて聴きました。格好いいです。イチロー氏、ありがとう。そして、お疲れ様。彼の存在、彼のプレーを私は忘れません。


by 1220hagiwa | 2019-09-15 22:56 | 本 編 2019 | Comments(0)
2019年 09月 14日

9月14日(土)  Color

 9月半ばを迎え、さすがに秋になりました。昼間のセミの鳴き声が絶えました。お風呂の窓を開け放ち、虫の音に耳を傾けつつ、ゆっくり湯船につかります。

 在日3世の方が昨今の日本の社会環境について意見表明をした、というネット記事が先日載っていました。ふだん私がしないのは、記事の下部にあるコメント欄をのぞくこと。でも、今回珍しくそうしてみると、あ~実にひどいもの。いわゆる嫌韓、ヘイト、無理解、非寛容のオンパレード。気分が悪くなります。勇気あるその方の声に賛同、共感する声はかき消されてしまいそうな勢い。私は巷のニュースにコメント類は一切出さないタイプなので、ネガティブな意見を怒涛のように表明する皆さんはすごいなぁと単純に感心してしまいます。ただ、せっかくなのでそういうアクションに費やすエネルギーをほかに振り向けることはしないのかな、もったいないなあと思います。匿名で非難というのは、かなり最悪、最低に近い行為のように感じます。正義、正論だと思っていても、おそらくその多くは、思い込みや誤信。後ろめたいから素性を隠しているのかなと想像します。

 幸い、私の学生で今の動きに困っている人はいないようです。今回は対象が韓国になっていますが、一昔前は、中国も対象になった時期があったと記憶します。ですから、特に東アジア系の外国人一般が、いつなんどきそうしたネガティブな視線にさらされるポイントを迎えるか、日本社会の現状からは予測できません。ですから、私の学生が万一酷い目に、危険に遭うようなことがあったら、私たち教師は守らねばなりません。

 それから、香港の在校生一名が、現地のデモに参加するために帰国したと考えられています。ひと月以上、本人と直接連絡がとれていません。元気でしょうか。

 ❝Color your trip❞ 朝食会場のテレビ映像にそう映し出されていた、先日のホテル@甲府。こぎれいで無駄のない設備、程よい価格で安心できるビジネスホテルチェーンです。画面に現れたのは、例によってビジネスピープル役の素敵な背格好の皆さん。でも、そろってホワイトの方で、ブラックはいません。もちろんアジア系その他も。壁のポスターも然り。ふ~ん、❝Color❞ね。❝Whiten❞じゃないのかな…なんて、くっだらないことをブツクさ独りごちたりして、研修会場に向かいました。ま、そんなものでしょうか、正直な話、ホテル側の意識は。ついでに言えば、日本語教育のビジネス系テキストの表紙、いくつかのそれはホワイトの皆さんの写真。正直、使いたくないです。


by 1220hagiwa | 2019-09-14 22:24 | 本 編 2019 | Comments(0)
2019年 09月 13日

9月13日(金)  そこぢから

 上出来でした。今年もスピーチ大会がつつがなく行われました。学生の底力、恐るべし。とにかく、それに尽きます。代表者たちの堂々たるスピーチを聞いて、自分たちも日本語学習により熱意をもって取り組もう、と思ってくれればいいのですが…ま、そんなに過度な期待はせず、ぼちぼちやっていきましょう。そして、私は私で、学習者への目線をとらえ直す機会になります。

 まだなのか…千葉の停電復旧。現場での作業する方は懸命でしょう。ご苦労様です。館山市なんて依然として鉄道は通じていないかようやく通じたくらいらしいですし、安房小湊も勝浦、鴨川もきのうあたりかな。私がお世話になった三日月ホテルが、被災者の方向けにお風呂を提供するとかしないとか聞きます。市原も君津も木更津も、山武もホキ美術館のある土気も、ほかにもほかにも私が歩いた土地が軒並み大変。久留里線や小さな私鉄は一部に復旧の見通しが立たないらしく、最悪なら廃線の箇所も。本当にお気の毒。何とか元に戻ってほしいです。
 
 今回に限らず、将来的に台風が巨大化するとも考えられるだけに、日本のインフラは耐久力の強化が必要なのかな。学生の国のインフラはどうなのでしょうか。


by 1220hagiwa | 2019-09-13 22:05 | 本 編 2019 | Comments(0)
2019年 09月 10日

9月10日(火)  南房総市ほか

 台風15号による千葉県内をはじめとする大停電、勤務校の職員の方も被災しています。お気の毒です。幸い私の住む横浜市北部にほとんど影響はなかったのですけれど、昨年、一昨年続けて歩いた房総半島一帯がたいへんなことに。知っている土地土地の名前が次々と番組のテロップに流れます。もう、日本は自然と対決せざるを得ないような時代になりました。あと10年、20年たったらどうなるのでしょう。今年も怖い夏がついにやってきます、皆さん外出を控えましょう…なんていうお知らせ、報道が、5月ごろには流れるのでしょうか。不安です。

 大学入学の新試験、英語に民間のそれを導入する件は、政府、文科省ともどうしようもないなぁ。民間試験を使うこと自体がそもそも疑問なのに、加えて、もし自分が遠隔地に住んでいるとしたら、という発想が彼らにまるでなく、完全に他人事と化しています。受験料はもちろん往復の交通費、宿泊費、その他もろもろ負担するから、新試験を導入させてください、というくらいの低姿勢ならまだしも、既定路線だから黙っていろといいます。そうした不満を受けてなのかどうか、あるいは直近の不適切発言もあってなのか、今夜の内閣改造で大臣の首をすげ替える、いや交代するらしいですが、愚策も愚策、大迷惑であることは明白。

 ただ、自分とのかかわりを振り返れば、そう、日本語能力試験の実状についても大同小異と気づきます。日本国内だって試験会場は限られていますし、海外ならなおのこと。なるほど、予算が、と言われればそうなのです。要は、教育にかけられる国家予算が少なすぎるということでしょう。日本はその程度なのです。ほかにも科学技術立国だなんて、しょせん掛け声で、基礎研究がないがしろにされていますし。名前だけではない、本物の、そして良識の豊かな有識者に策を立ててほしいものです。

 それでも、今日の定期テストのように、日本語に真剣に取り組む学習者が大勢います。こんな日本語教育の態勢の中、わざわざここ日本に学びに来てくれてありがとうと言いたくなります。


by 1220hagiwa | 2019-09-10 22:08 | 本 編 2019 | Comments(0)
2019年 09月 08日

9月8日(日)  再評価

 思わず棚から取り出したのが、村田和人さんのCD。「See You Again」が、マキタスポーツさんの番組で取り上げられたのでした。嬉しいです。マキタさんの意見に同感。私も佳曲だと思っています。コード進行の詳しいことはわからないのですが、ずいぶん前に聴いて以来、私の耳のストック、それはとても小さなものですが、そのどこかに忘れずにあります。再聴に値するシンガー。シングルコレクションとベスト盤の2枚、持っています。村田さんの再評価を望みます。

 竹内まりやさんのBSスペシャルが再放送されていた昨夜、いくつもの名曲が流れました。山下さんが寄せていたコメントにあったように、竹内さんの歌詞の、人生を肯定する姿勢に静かに感銘を受けること、しばしば。どんな曲でも単に悲しみで終わるだけではない、その一点のみならず、背中を押してくれたり、包んでくれたり、そんなイメージが横溢します。ライブチケットなんて当たるはずもありませんけれど、買わなきゃチャンスもないわけで、まったくもう、困ってしまいます。DVDでいいので、出してほしいもの。
 
 台風15号、わが横浜北部にも確実に接近中。書店に併設のカフェコーナー、流れる雲のダイナミックさを窓から見上げつつ、温さんのエッセイを読了。心に届きました。竹内さん同様、こちらも温かい-作者の名前どおり-作品で、筆者の優しさに触れた気がします。言葉は人を縛るものではなく、心を解放するものであるべき…そのメッセージに、さて私の実践はそうなっているだろうか、振り返ります、せいぜい半分、いやそれ以下でしょうか。

 首都圏のJR在来線は明朝8時ごろまで一斉に運休だと言います。あらまあ。今夜、すでに東急は運行終了。朝も運行本数を大幅削減の見込み。勤務校では午前の授業は途中から始める予定、との通達が先ほどありましたけれど、そもそも私自身が間に合うのか、皆目不明です。


by 1220hagiwa | 2019-09-08 22:18 | 本 編 2019 | Comments(0)
2019年 09月 07日

9月7日(土)  聴き梯子

 そんなものがあるかどうかは知りません。ヒューマンライブラリー@渋谷に始まり、ヒューマンライブラリー@早稲田大、そして締めはリービ英雄さんと、一昨日に続いての再登場となる温又柔さんの対談@神保町。合わせて7名の方々、そのすぐ間近での語りに耳を傾ける、まさに梯子の一日。

 リービ英雄さん。2年前に授業で高校国語教科書で論説文を扱って以来の遭遇。今回はナマです。対談を聴きに行くと決めた昨日、慌てて著書を求め、予想通りの歯ごたえのある文章に多少難儀しつつも、関心を持って会場に向かいました。日本語あるいは日本文学にまつわるお二人の語りはさすがに深く、浮薄で不勉強な私にはついていけないときもありました。でも、そういう時間も貴重。著書から学んでいこうじゃないか、そして今の仕事、現場、自分の姿勢を少し見直してもいいのでは、という気になりました。サインを頂戴した際には私の仕事へのアドバイスもいただきました。先日の温さん同様、日本語教育に関わる者として、心しておくべき言葉を見聞きすることができました。ちなみに、会場にはAJALTの方もいらしていたようす。

 そこでも議論があったように、ヘイトへの危機感は文学者たちだけのものではありません。日本語教育に携わる者が、昨今のグローバルナショナリズム、特にアジアにまつわる諸情勢どうとらえるか、自らに問うことが必要になってきているのかな。このあたり、日本語教育の経てきた歴史を振り返れば明らかのように思います。同時に大きく言えば日本語教育の意義が問われていると言えるかもしれません。


by 1220hagiwa | 2019-09-07 23:42 | 本 編 2019 | Comments(0)
2019年 09月 05日

9月5日(木)  なんと、温さん

 気になっていた(けれど、読んでいなかった)作家・温又柔さんのトークショーへ。パッと見た瞬間から、なかなか素敵な女性でした。台湾出身、日本(語)育ち。明るく歯切れのいい語りは、表現の自由に関する昨今の好ましくない動きについて問われても、変わることはありませんでした。そしてそして、びっくり。サインを頂く際に私が名刺を出すと、即座に反応。なんと、彼女が学生時代に私の勤務校での留学生との交流会に来てくださっていたのです。最寄駅もはっきり記憶。偶然か、運命か? それはともかく、新著も含め、多文化、多言語にこだわったテーマで執筆を続ける温さんに、私がぐっと親しみを感じたのは当然のことでしょう。とても読みやすい、飾らない、素直な文体にも好感を持ちました。

 例の小学館発行「週刊ポスト」による韓国ヘイトの件。売店やコンビニで売られるタブロイド夕刊紙や「週刊現代」などと合わせ、疑問符の付く記事をずいぶん垂れ流し続けています。こんな記事を安易に作り、露骨に宣伝して売ってしまおうという、なんともゲスな姿勢にかなしみを覚えます。差別、低劣。それを平然と受け入れる土壌がある今の社会に、恐ろしさと不気味さを抱きます。ま、これらだけじゃなく、少なくない出版社がトンデモヘイト本を出し続けていますし(売れるからなのですね)、その点では書店にも責任の一端がないとは言えない気がします。産経新聞系列にも似た性格あり。これを購読している教師がいるというのは、さて、ご本人の意識はどんなものなのでしょうか。


by 1220hagiwa | 2019-09-05 23:55 | 本 編 2019 | Comments(0)
2019年 09月 03日

9月3日(火) 名曲、名作、名手

 デビュー40周年の新譜の発売日に合わせてか、朝日新聞に竹内まりやさんへのインタビュー記事が連載されています。毎日とっても楽しく読んでいます。NHKの特番で竹内さんが夫の山下さんを「同志」と言っていたのを思い出します。音楽を志す同志か…。応援したいです。できたらいつかコンサートチケットが当たるといいのですが。ただ、パフォーマンス的には本家の山下さんがいいのかな、正直に言って。それにしても、夫婦そろって紫綬褒章受章というのもすごい限り。

 授業で彼女の「セプテンバー」を取り上げました。まごうことなき、名曲、名作。歌詞が優れています。私が敬愛する、松本隆さんの手によるものです。

 上級クラスで、高校の現代文の教科書を使っています、今週は内海隆一郎さんの短編「相棒」を取り上げました。シンプルで、好感を持ちました。ずっと以前に内海さんの短編集を読んで、爽やかな気持ちになったことを思い出しました。いわゆる、物語の名手なのでしょう。

 たまたま、勤務校の机の中から出てきたのが、数年前に卒業した台湾の学生が卒業の際に贈ってくれたメッセージカード。在籍時からコーヒーを研究し続け、カフェ経営の専門学校に進学した彼、おそらく今頃は卒業して帰国していることでしょう。自分の店を持つ夢を語っていました。どうなっているかな。そんな思いが頭をかすめました。


by 1220hagiwa | 2019-09-03 23:30 | 本 編 2019 | Comments(0)
2019年 09月 01日

9月1日(日)  96年前

 防災の日すなわち96年前の関東大震災の日。先日の実践では3.11や御岳山噴火、さらには日航機墜落事故を素材に、本当にしたいこと、今までやらずにいてまだ手を付けていないことは何か、と問う授業をしました。その実現に向けてできることから始めていないと後悔する、たから今から少しずつ取り組んでみたらどうか、といって。20数名の学生はそれなりに反応してくれました。でも気のせいか、今季の学生はしたいことが(私に言わせれば)小さい、つまらない人が例年より多めのようでした。関東大震災と言えば、朝鮮人虐殺の件に関する東京都の現知事の行動は…。

 報道では、ギリシャの現政権が第二次大戦の被害補償としてドイツに巨額の資金を要求しようとの動きがあるそうです。これを聞いて他人事とは思えない人が、日本に少なからずいるのではないでしょうか。そう、政府の無策が招いた昨今の末期的な日韓関係。そんなお偉方の愚策よりも民間の、市民たちの、いわゆる草の根活動こそが、両国傷ついた信頼を取り戻し、修復する大きな力になると思います。メディアでしばしば報道される交流事業での市民たちの輝く笑顔がそれを証明しているかのよう。もちろん、勤務校では何の問題もありません。むしろ、こんな悲しい現実の中でもしっかり学んでいる学生たちをほめたたえたいです。

 長崎県佐世保市が、原爆関係の写真展だか何か(忘れてすみません)を拒否したと聞きます。それも「中立」の名のもとに。アホか。左と右があれば、どちらにも耳を貸さない、また何にも与しないというのではなく、中立というのは、常識的にみて明らかに間違っていないものにはきちんと機会を提供すること、そしてその逆には提供しない、ということ。担当者の言う中立という言葉への理解は誤っていると思いました。

 先日の研究集会であった発表に、「寛容」をキーワードとしたものがありました。共鳴します。今はまさに寛容が求められている時代だと思います。日本も海外も同じ。ちょうどチラ見しているNHK-BSでは、東南アジアの民主主義の危機を描いています。インドネシア、カンボジア…。そして香港。心配です。卒業生が被害に遭わないように。そして、私の知る限り、かなりの割合で自由で快活な人の多い彼らの人生が狂わないように。勤務校に在籍している少なくない香港の学生は気が気でないでしょう。

 私のような一介の、泡沫の日本語教師、あるいは小さな学校でできることがもしあるとすれば、何でしょうか。少なくとも、多数の教師がやりたがる知識教育だけじゃないと思うのですけど、共感が得られにくいのが現状です。


by 1220hagiwa | 2019-09-01 22:32 | 本 編 2019 | Comments(0)