シバ犬あっちこっち ~日本語教師のモノローグ~

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カテゴリ:本 編 2009( 287 )


2009年 12月 31日

12月31日(木)  アゲンスト

 3日前のこと、室戸の宿を出てからの30キロ、西からの思い切り強烈な向かい風にただただ煽られ続けました。朝イチでスカイラインを一気登りしたときはそうでもなかったのに、私を待っていたかのようです。でもそんな逆風も、夕方4時半すぎ、目的地に着くころには凪いできました。ただ不思議なもの。そのころにはその強烈な向かい風さえ、ないと物足りず、寂しくなっていたのです。風は旅の友、なんて格好つけるつもりはありませんが、風あってこその一日でした。逆風も、慣れれば環境の一部として取り込めるのですね。

 6日前、高松で予告したように、晴れ男ぶりは健在。食事を終えて店を出ると路面が濡れていたり、列車を降りた途端、はたと止んだりといった様子。体調にも何ら問題なく快調の日々でしたが、出会った犬たちには基本的に吠えられっぱなしでした。時にはかわいいやつも。室戸岬の登山道でしっぽをふりふり寄ってきたポインター、東海岸のバス停ですり寄ってきたミニチュアダックス。さすがに土佐犬には遭遇しませんでしたが、洋々たる海と山並みの美しさ、そして犬たちに励まされた旅でもありました。昨夜は琴平・金比羅さんに寄ろうと思えば寄れなくもなかったのですが、今回はスルー。毎度お世話になっている坂出駅前のファミレス・ジョイフルに寄ってから、こちらも定番の寝台特急サンライズに乗りこみました。

 それにしても、旅に出た途端、体調が頗るよくなるのは何故? いかに普段の生活が不健康極まりないかがわかるというものです。明日から始まる来年は、体調に配慮した仕事の運び方を心がけます。

 日の入り直後、東の空にのぼった月の大きさにサプライズ。明日は部分月食。そんなこんなで、大晦日の夜は更けていくようです。

by 1220hagiwa | 2009-12-31 18:08 | 本 編 2009 | Comments(0)
2009年 12月 31日

12月30日(水)  限界の足音

 室戸岬突端の宿ではパソコンがありませんでしたが、以降、太平洋を左手に北上&西進を続け、奈半利、安芸を経て昼すぎに高知駅に到達しました。おっ、駅舎がすっかり変わっていました。

 今回もそうでしたが、たいていが過疎地域を通ります。たまに行き交う、その大半がお年寄り。若い世代は車で移動しますし、もっと若い高校生あたりまでならチャリ、よってバスの乗客の大半は老人です。おばあさんが降りるのは、朝9時から開いている大型スーパーそばのバス停。おじいさんならパチンコ屋か、またはやはりスーパー。おこがましいですが、皆さん、やがてその地域で一生を終えるのではないかと推測されます。さらに、ほとんどその地域から遠出したことのない(せいぜい高知、徳島市内程度)方々では、とも思います。だから何なのかというと、特に何か言えるわけでもないのですが…。

 これらは、巷に言う「限界集落」ではありません。ですが、あと10年もすれば、そうした状況が今回見てきたあちこちの集落ではっきりと現出しそうな気がします。

 それにしても、室戸岬あたりもそうですが、朝から走っているのは私くらいのもの(当たり前ですかね。むしろ私が変かも)。高校でも社会人でも四国勢が一般に振るわないのは、こんなところからもうかがえるようです。つまり、市民のレベルから走ることに関心が低いのかもしれません。ランに最適な環境があるのに、もったいないな、と。でも逆に言うと、そんなことをわざわざする必要性のない、いたってのんびりした環境に恵まれた地域だとも言えるのでしょう。

by 1220hagiwa | 2009-12-31 10:02 | 本 編 2009 | Comments(0)
2009年 12月 27日

12月27日(日)  岬へ

 時速6キロ超の快速ペースでただひたすらに南下を続けました。その間、昼食15分以外に休息なし。そして約30キロちょっとで辿り着いた室戸岬。本当は日の入りが見られるはずでしたが、西の空はあいにくの雲。それでも、中岡慎太郎さんの銅像を見上げつつ、少なくとも歩くだけなら体力が維持できていることを体感し、満足でした。とにかく冬なので、体は相当に楽です。

 こういう旅をしていて思うことの一つは、ああ、こんなところにも人は暮らし、働いているんだなぁという当たり前のことです。たまにすれ違う近在の人々と挨拶を交わす瞬間もかけがえのないもの。そんなささいな出来事をはじめ、地元の方々のつつましい生活が伺える光景にいくつも遭遇します。

 もうひとつは、こうしてしっかり歩ける体力を持つ自分を産み、育ててくれる環境への感謝です。ありがたいことです。

 そんなこんなの思いを抱きつつ、左手遥か彼方に水平線を望みながらの旅。明日から進路を西に転換し、太陽を背後に受けつつ進むことになります。そうそう、今朝もちらっと走りました。日の出前から日の出直後にかけ、日本一の清流といわれる海部川沿いに、です。爽快でした。

by 1220hagiwa | 2009-12-27 21:05 | 本 編 2009 | Comments(0)
2009年 12月 26日

12月26日(土)  高知に突入

 徳島最南端・海部駅前の民宿で、おしゃべり好きのご主人を横に侍らせ、ふだんより数時間も早く夕食を済ませました。聞けば、淡路出身で以前は横浜市内で働いていたとのことです。ですから、徳島の言葉遣いではなく、関西ふうの印象です。

 さて、初日は高松から特急を乗り継いで昼前に到着。その後は、明日以降への足慣らしということで、軽く15キロほど南下し、四国の最後、高知県内に突入しました。夏と違い、体力の消耗は知れています。また、いわゆる観光スポットは、何もなし。ただ、ここに至る手前には日和佐(美波町)があって、例の「ウェルかめ」の舞台です。それには見向きもしない私、順調。歩みを進めれば、明日は室戸岬に到達する予定です。あと35キロちょいです。

 年内は仕事のことを一日ずつ頭の中から追いやって、年明けから腰を据えて授業準備に入ろうと思っています。なのに、土佐みちを歩きながらもときどき頭をかすめるのが、やはり新しい取り組みの数々。心配性かはたまた小心か、いずれにせよ困ったものです。

by 1220hagiwa | 2009-12-26 19:05 | 本 編 2009 | Comments(0)
2009年 12月 25日

12月25日(金)  謙さんを高松で

 一般企業より一足先に、今日で仕事納めでした。一年間、仕事面ではプラスだったのではないかと思います。最後の最後まで、あれこれ周囲に迷惑をかけっぱなしだったことは認めます。でも、少しはお役に立てた部分もあったかもしれない、と希望します。ただ、私に向いていることとそうでないことの両方が当然あるわけで、後者の代表例が人間関係。全員の先生方とうまく交われたら、それはそれは幸せなこと。社会人としてその点では未熟なのでしょうが、未熟であってよいと開き直っています。そう、足りない部分は他の方に委ねればいいと思うのでした。

 そんな職場で、一人の先生がご退職。大きな役割を果たした方でした。お世話になりました。

 ただいま23時過ぎ。実は、在・讃州高松です。ホテルロビーのテレビでは「ラスト・サムライ」で渡辺謙さんが見事な最期。定時まで学校にいて、その足で新幹線と在来線を乗り継いで瀬戸大橋を渡ってきたしだいです。外は小雨がぱらついていますが、明日以降は、いよいよ晴れ男の出番到来のようです。

by 1220hagiwa | 2009-12-25 23:22 | 本 編 2009 | Comments(0)
2009年 12月 24日

12月24日(木)  原爆と環境 

 経験の少ない若い先生にお任せすることが、結果的にきっといいものを生むだろうと思います。それは、来月から始まる、いくつかの新たな視点に基づく授業のこと。先日書いたように、映画とマンガ、それぞれを担当する私は、いずれも経験の浅い方と組みます…というか、私のほうから声をかけた感じです。幸い2人とも前向きで、こちらも新鮮な気持ちに。新しい発想がしにくいのは一般に経験の豊かな方のほうなのは、いずこの世界も同じ。ここでいう「経験」とは、従来の手法を積み重ねているとの意味においてで、それはそれで有効に役立たせられるものです。ただ、残念ながら、それを発揮できる場面は限られやすくなりがちです。

 そうした授業で、『夕凪の街 桜の国』(こうの史代)をテクストに採用するか、検討中です。日本語教育のトピックにはお金、性(セックス)に代表される禁領域があって、戦争もその一つ。このマンガは原爆下の市井の人々の日々を坦々と描いています。しかし、取り上げないほうがいいのではないかとの意見がありました。それはもっともなこと、無難なこと。でも、20年前ならともかく、今の学生の多くは原爆も知らないですし、対日意識もだいぶ変わっています。そんな中で、チャレンジして学生の何がしかの反応を期待する私です。そういえば、昨夜もNHKで戦争の記録が再放送されていました。本当に、惨い。
 
 トピックといえば、「環境」をテーマに設定しても、思ったほどの反応がないと嘆く先生がいます。気持ちは、わかります。でも、薄い反応は当然予想されなかったのかな、と。私なら取り上げません。高い関心を示すのは、日本人全員ではありませんし、学生の母国ではなおさらのこと。それを見誤っている気がします。目に見えないこと、直接いまの生活に響く実感のないトピックに対し、真剣に取り組めと言うのは酷かもしれません。私が学生だったら、乗らないはずです。即ち、双方のニーズがかみ合わない典型でしょう。テキストにあるテーマだから扱うのは危険。マンガや映画の授業も、こちらがしてみたいテーマと学生のそれが近づけられるよう、見定めたいです。ちょっぴりドキドキ。でも、初めての試みですから、失敗してもいいのです。

 さて、今年も沢木耕太郎さんのFMがまもなくon air。そんな季節になりました。

by 1220hagiwa | 2009-12-24 23:37 | 本 編 2009 | Comments(0)
2009年 12月 23日

12月23日(水)  旅の供 

 冬至を経て、いよいよこれからは希望の日々…はさすがに大げさですが、まんざらウソでもありません。寒さはこれからが本番でしょうけれど、陽は長くなる一方のはずですから。うれしいことです。ちなみに今日の日の出は6時50分ごろ。生まれたての陽の光は、ただただ、荘厳で輝きに満ちています。

 そんなわけで?陰暦版のカレンダーを買いました。例の、月の満ち欠けが出ているやつです。ここ数日、実に月が煌々と、またひえびえと美しく、月の勉強でもチトしてみようと思い立った次第です。月齢だの朔だのと、不勉強すぎでしたから。それによると、元旦の日の出は6時51分だそうで、毎年の記憶どおりです。

 深夜1時すぎ、寝しなに1チャンネルの第二次大戦の記録を、音声だけ流していました。中にアメリカの日系人部隊が描かれていて、確か棚にも関連の文庫本があったなぁ…とぼんやり思いつつスイッチを切りました。今朝、早速棚に目をやると、ありました、ありました。それは『進め!日系二世部隊 442連隊戦闘団』(矢野徹)。筆者は日本SFの生みの親であり、翻訳家であり、また戦争経験者でもありました。いつかは読もうと思って15年ほど前に古本で買った一冊です。読もうと思った時が、読み時。今度の旅の供にしようかと。

 親戚の女の子がケータイで撮った写真が、勤務先(相当に大きな組織体です)の写真展で銀賞をとったそうです。昨年はデジカメだったそうですが、こちらも特別賞か何かに入選しています。二年連続は珍しいそうで、たいした腕前。そのセンスの分け前にあずかりたいものです。だからではありませんが、ようやくデジカメを購入。いつぞや私に、写真のセンスがあるかもよ、と言ってくれた知人を思い出します。鵜呑みにします。こちらも、旅の供にしてあげましょう。

by 1220hagiwa | 2009-12-23 22:47 | 本 編 2009 | Comments(0)
2009年 12月 22日

12月22日(火)  ひと切れ

 授業最終日。ほとんどの学生は個別面談か校外授業でした。人気(ひとけ)の少ない校内は拍子抜けの感もありますが、おかげでデスクワークがはかどりました。今日は、特に今までの先生が蓄積してきた読解プリント類のファイルを整理しました。当然なのですが、10年たつと古びる読み物があります。本来は年々更新していくべきなのでしょうね。でも、そうままならないものです。

 先日のシンポで思ったのは、小学校等で国語教育を担う先生方、あるいは今後英語を担当することになるような先生の多くは、言語としての日本語の知識に乏しいのではないかということでした。その場でのいくつかの、例えば音韻や文構造あたりを初めとする話は、どれも日本語教育では当たり前の知識。国語の先生は、読解面の指導等では優れた技能を発揮すると思いますが、メタ認知の面は別のようです。「月刊日本語」では、今月号に国語教育と日本語教育の連携を探る特集記事があって、やはり同様の指摘があります。

 マンガに目を通す時間が増えているのは、その授業ゆえだけではありません。いいものは読みます。今晩でいえば、清澄白河駅の本屋で買った『深夜食堂』。マンガなら、1時間ほどの道中眠らずに過ごせて有意義です。読みたい本、読むべき本が続々と控えていて、悲鳴をあげたくなります。正月休み期間、私の例の教室活動を総まとめしたいのです。が、山のように控えている、読むべき本の群れを前に、どこまで進められるか、早くも気がかりです。

 冬至。角の中華屋さんの定食に、カボチャひと切れ、添えてありました。

by 1220hagiwa | 2009-12-22 23:55 | 本 編 2009 | Comments(0)
2009年 12月 21日

12月21日(月)  もういくつ寝ると

 遅ればせながら、年賀状の印刷を発注しました。例年通りの自由文+今年は奮発して写真入りです。これは、正真正銘の今年唯一の写真。自宅のパソコンでは編集も印刷もできないので、正直、安くはあがりません。でも、かまいません。年に一度のご挨拶。

 安住アナのラジオを聴いていて思ったのは、やはり、「間」の取り方。その空白に、聴き手はそっと耳を傾けます。本人が足で稼いだ十分な下調べも、確かなものとして伝わります。さすがです。かたや、M-1。上手は上手。おもしろい。でも、いずれも速射砲で「間」がないので、聞いていて疲れ、ときに呆れました。長続きする本当の実力が、これからは問われそうです。たとえチャンピオンであっても。 

 去る学生、その逆に、久しぶりに戻ってきた学生、皆の表情は十人十色です。一人ひとりの大切な人生をつぶさぬよう、できるだけ心のキャパの広い人間でありたいもの。でも、いざ目の前にすると、そんな殊勝な思いはどこへやら、穏やかな気持ちは消え去って、自己主張が前面に出てしまうこともしばしば。非常勤のハート・ウォーミングな先生の接し方から、学ばされることも多々あります。

 そして、今季で去っていく先生がまたいます。とても柔和で、温かい気持ちにさせてくれる方でした。今まで、ありがとうございました。地元は連日の雪だとのこと。そちらに戻ってからの活躍、心より祈ります。

 年末ジャンボを学生と共同購入。万が一、いや、億が一、当選の暁には、出資者と山分けです。まさか。

by 1220hagiwa | 2009-12-21 23:57 | 本 編 2009 | Comments(0)
2009年 12月 20日

12月20日(日)  セクシー

 セクシーだよね。既婚なのが残念だなぁ。でも、高田万由子ならしようがないか、諦めがつくよね…(?!)とは、背後から聞こえてきた女性ファンの声。初めて葉加瀬太郎さんを聴いてきました@NHKホール。存外、女性が多かったです。ただ、饒舌すぎるミュージシャンは、私はどちらかというと苦手。するすると滑らかにMCの言葉が途切れないステージは、少々敬遠したいほうです。すみません、私と180度異なるので…。それよりもっと演奏を聴きたかったなぁとも思いましたが、タフでエネルギッシュ、かつスマートなそれは文句のつけようのない、素晴らしいものでした。当然、3階席でもスタンディング。

 港北ニュータウンに位置する、「センター南」に行きました。不思議なもので、同じエリアを訪ねるときは続くもの。昨日は慶應のある日吉へ、市営地下鉄でセンター北にて乗り換え。今日はクラブの練習会の集合場所がセンター南でした。数年前、父が入院していた病院が隣接する自然公園です。10年ほど前に、この南から南東エリアにかけての広大な範囲を競技用に地図調査し、作成もしました。ランに適したこのあたり。今回久々に訪ねたのをきっかけに、来春あたりから今度はエリアの東端から北方、そして北西までぐるっと半周調べてみようかと思います。

 さて、葉加瀬さんから仕入れたネタは、ギネス公認の、世界で最も歌われている曲。「ハッピー・パースデイ」だそうです。1893年誕生。ただし、これにはオチがあって…なんと替え歌だそうな。

 それにしても…そうか、セクシーかぁ。私には、つくづく縁遠い形容詞。 

by 1220hagiwa | 2009-12-20 22:06 | 本 編 2009 | Comments(0)