10月24日(土)  ブック系 3つ

 読解問題を作成する過程で、いろいろな文章に接することになります。日本語能力試験の過去問題や市販の問題集にも触れます。そうした中で、問題を解く以前にその文章そのものを気に入ったり、内容が気になったりしてしまうことがままあります。今日で言えば、長田弘さんとか太田治子さんとか。特に長田さんは私の好きな詩人で、つい先だっても一冊読んだばかりで、今日触れた一文もすうっと腑に落ちる思い。心に残りました。

 まもなく23時から始まるFMが、「ブック・バー」。ここで紹介されるとつい買いたくなってしまうので、要注意。特にモデルの杏さんが、饒舌ではないけれどその本の魅力をしっかり言葉に乗せてくれるので、次の日に店頭で探すこともあります。同様にコワいのが、週末にBSでやっている「週刊ブックレビュー」。今朝は書評ゲスト3名がいずれもが若手の作家で、語りは決して上手でなくとも、伝え方が上辺の言葉ではありません。それぞれのおすすめの本、そのどれにも食指が動いてしまいました。特に、書評者の一人・西加奈子さんのユーモアと朗らかさに引き込まれました。ぜひ彼女の作品を手に取ろうと思ったのは自然なことでしょう。他に紹介されていたのが、ハインラインの『夏への扉』。新訳版で20年ぶりに読み直すのもいいですし、ロングセラー『朗読者』もよさそう。もう一つ、井上陽水さんの娘さんがナビゲーターを務める、NHK「J文学」もたまに観ると、気になります。

 読解問題で言えば、よく練られているのがやはり日本語能力試験のそれです。さすがに選ばれに選ばれているだけあって、どの問題集の問題より、どの模擬試験のそれより、設問も内容も考えられています。そして、流行に流されておらず、無理が少ないと考えます。おそらく、多くの同業者が首肯する点。
by 1220hagiwa | 2009-10-24 23:04 | 本 編 2009