10月23日(金)  読解と手前味噌

 まもなく上級に入ろうというクラスで、今学期は読解を担当しています。今日で3回目でしたが、どうもしっくりきません。というのは、何だか読むことの楽しさを味わってもらえていないなぁと感じるからです。時間内は、常にそう意識的に仕向けているつもりではあるのです。だいいち、本来、読む行為は楽しいもののはず。たとえ、外国語であっても。いや、そう(外国語)であるならなおさらでしょう。なのに、ひとつひとつの語彙や表現を理解してもらうことに、私の意識が偏りすぎてはいまいかとの疑念を抱きます。もちろん、彼らの力がまだ足りないのはありますが、それを差し引いても、自分の進め方にイマイチ納得いきません。日本語力の高低にかかわらず、読むことで何らかの喜びや幸せを感じ取ってもらえる、そんな時間にデザインしたいものですが、現実的ではないのでしょうか。このままでは、ただのつまらない、工夫のない国語教師。日本語のそれではありません。

 そのクラスの香港の学生が、昨日の私の授業を評して「素晴らしいです。前の晩1時間しか寝ていなかったのに、先生の3時間はちっとも眠くなかったです」と書いてくれました。褒め言葉をそのまま受けとらせてもらいます。ありがとう。やっぱり、エネルギー源は学生でしょうか。とかく手前味噌ですが、こんな声に励まされるのは、確かに事実です。

 楽天のエース・田中マーくんと主砲の山崎武選手。声だけ聞くととても似ていることに気がつきました。兄弟か、親子か。
by 1220hagiwa | 2009-10-23 23:57 | 本 編 2009