10月14日(水)  結果はまた来週

 「結論はまた来週」という記事が、『R25』に隔週で連載されています。よくよく見ると、筆者は先日読んだ『トラウマの国ニッポン』の方。どおりで、鋭さの中にどこか軽やかな文体だと思いました。そして、いつか読解の文章に利用したい、とも。もう一方の隔週連載、石田衣良さんの「空は、今日も、青いか?」についても、何かに利用できたらと考えています。読みやすくて、いい。

 英語は逆から覚えなさい、ほか「最新の脳科学の知見に基づいた」という触れ込みの英語学習本が売れているらしいです。気のせいか、どれも筆者の言うことは妙に怪しくて、どこか宗教がかっていないかと思ってしまいます。毎年手を替え品を替え英語学習本は出ますし、そこには出版界の策略も見え隠れしますが、結局どれも決定的なものはなし。結局は毎日根気よく続けるのが有効なのだよ、というのが、例えば学校教育現場でも、専門家たちの間でも学会あたりでも定説だろうと想像します。

 毎度毎度ですが、学生に助けられた話。今日の「話す」授業は、中級前半ということもあって、ディベートではなく正確には意見交換程度のものでした。それでも、設定テーマに対して各自が考え、新しい表現を口にしようと工夫して口を開き、テキストに現れないような語彙がどんどん出てきました。さすがに「大人らしい」内容と展開に、日本語レベルではなく、やはり年齢相応のものは皆もっていると感じさせられました…失礼ですけれど。さらに、他の意見を「待つ」、そして「聴く」姿勢があって、感心。そうした皆の意識と意欲が素晴らしく、おこがましくも褒めてしまいました。変な言い方ですが、これでこのクラスは安心。きっとこの学期はうまく運ぶでしょう。その確信と結果は、また来週。
by 1220hagiwa | 2009-10-14 23:30 | 本 編 2009