9月26日  石原千秋 『国語教科書の中の「日本」』 ちくま新書

 ちょっとコワい一冊。前作『国語教科書の思想』にも啓発されましたが、それに勝るとも劣らぬインパクトを受けました。前作をきっかけに日本語教育のテキストを吟味したことがありましたが、今回あらためて洗い直してみたい、そんな気にさせられます。ですが、まあ、だいたい予測はつきます。なぜなら、日本語教育のテキストには、国語教科書とは別の形で無意識に埋め込まれたコンテクストがあるように思えるからです。たとえば、本来の趣旨に逆行した、実は「同化」を求めるような内容がその底に流れているようです。いずれ機会があればまとめられたらと思いますが、さて、いつになることやら。
by 1220hagiwa | 2009-09-26 22:50 | 本 編 2009