12月8日  柳田邦男 『壊れる日本人』 新潮文庫

 副題は「ケータイ・ネット依存症への告別」。まっとうな日本社会、日本人論。私の信頼している方です。そして、ここに書かれているのは、たぶん、正しいことなのだろうと思います。氏も、葛藤しつつ、迷いつつも正直に記されていると思います。そうした一連の意見、提起に強く共鳴、賛同しますけれど、残念ですが私は実行する自信があまりないのです。どうしてでしょう。弱いからでしょうか。確固たる意思を抱いていないからでしょうか。
 ですが、例えば、日々起こる「異常」な出来事、これを安易に「普通」と捉えないという主張。これ一つにしても、大事にしたいです。
 優しい方なのだと思いました。的確で明瞭な指摘と、無駄のない文章のどこを切り取ってみても、氏の日本への思いがあふれているように感じられました。
by 1220hagiwa | 2007-12-08 19:20 | <番外編 2007>