11月24日  日下三蔵 『日本SF全集・総解説』 早川書房

 『SFマガジン』のバックナンバーを先日たまたま手にして、本書の連載当時の記事を興味深く読みました。そして2年前の連載完結を知り、ぜひまとまった形で読みたい、そう願っていた矢先、絶妙のタイミングで発行されました。
 星新一に始まる私の読書遍歴ですが、その最初期を彩ったのは、本書でいう「第一期」および「第二期」のSF作家たちです。眉村卓、平井和正といった作家にはずいぶん楽しませてもらいましたが、特に印象に残るのが、田中光二。あいにく「第三期」の作家とは疎遠ですが、本書を機に、小松左京から菊地秀行、夢枕獏まで新旧日本SFの果実を味わってみたいと思いました。
 斜め読みしかしていませんが(あとでゆっくり楽しむため)、間違いなく、今年度のSF関係の賞を受けるであろう一冊です。
by 1220hagiwa | 2007-11-24 21:31 | <番外編 2007>