5月24日  齋藤 孝・齋藤兆史 『日本語力と英語力』 中公新書ラクレ

 『声に出して読みたい日本語』などで知られる齋藤先生、露出するのはもういい加減にして!と思うのですが、彼の発想には基本的に賛成です。本書では日本の国語教育と英語教育、両方の指導方針における根拠のなさ、思想の薄弱さを衝き、ばっさりと斬り捨てています。

 ところで本書に限らないのですが、ここ数年の新書の類いにはどうもただのエッセイに近いものが増えているように思えてならないのですが・・・。以前は新書というと、もっと学術的な情報がぎっしり詰まっていたように思います。数年前に集英社、中央公論新社、PHP、新潮社といったところが一斉に参入して以来、新書の内容密度が薄まっているように思えてなりません。本書もその一つ。なんだか同じことを何度も繰り返しているような・・・。で、2、3時間もあれば、終わりです。もっとまとめれば、半分の厚さで済むでしょうに。
by 1220hagiwa | 2004-05-24 20:14 | <番外編 2004>