1月28日  山本おさむ 『遥かなる甲子園 1・2』 小学館

 昭和40年ごろ、沖縄で大流行した風疹にかかった母体から生まれた子どものうち、500名は先天的に聴力を失っていました。そんな彼らがろう学校で硬式野球部を立ち上げ、甲子園を目指します。
 私はこの事実を原作小説(戸部良也作)で知っていましたが、20年たってあらためてコミック版で読み直すと、新たなリアルさで迫ってきます。
 同様に聴覚障害者を描いた『どんぐりの家』とはまた別の、読者に語りかけるメッセージを受け止めることができるように思いました。語学教育の根源的な意味をも諭されている気もしてきます。
by 1220hagiwa | 2007-01-28 09:35 | <番外編 2007>