9月1日(土)  縁あって縄文

 縁あって縄文の本を手にしました。触発されて訪ねた「縄文」展@国立博物館。土器と土偶の存在感と美的感覚に言葉を失いました。いや、ひれ伏した…と言ったら言い過ぎかな。でもそれくらい、インパクトが小さくなかったです。これらを作り上げた1万年前の先人の思いあるいはイメージ性が今の私たちに引き継がれ、その上に今の生活、社会があるんだろうなぁ。そう思うと、土器たちが愛おしくなりました。さらにはこれらを生み出した日本というこの土地を大切にしなきゃいかん、とも思いました。

 会場の音声ガイド、ナレーターは女優の杏さんでした。なるほど、適役だと思います。彼女の声、はきはきして好きなのですが、気づいたのが2つ。ガ行の鼻濁音がきれいです。そして、S音がちょっと抜けているのかな。でも、それより気になること。以前も書きましたが、単調、平板なのです。声の出し方にメリハリがなく、一本調子。だから、ややもすると押しつけがましくもなり、聴いていて疲れるのです。惜しいなぁ。

 来月あたまに浜通りを訪ね、富岡ホテルに再度宿泊する予定を立てました。再建なった富岡駅前、その津波で更地になった一帯にぽつんと建つ5階建てのホテル。パンフレットによると震災後に有志が共同経営者になって立ち上げたそうです。先日の印象は、昨年オープンしただけあって部屋はきれいで使い勝手も十分、スタッフの方も気配りができる、食事も満足できた、というもの。ですから、わずかな額でも再び私のお金を役に立てていただき、あわせて周辺をもう少し回るつもりです。そのあとは、やはり代行バスを利用して国道を北上、窓越しに第一原発を遠望し、浪江、小高の町あたりを今度はゆっくり巡ろうとの計画です。そういえば、東電のおかげかと思いますが、驚くほど立派だった図書館や民俗資料館にも時間があれば足を延ばしてもよさそうです。

 大舘市の観光施設、そこでお出迎えする秋田犬がストレスでダウンしたとかしないとか。聞いてびっくり。年間1万人以上、休日を差し引くと単純計算で一日50人ほどの見知らぬ人に頭をなでられ、体を触られていたことになります。そりゃストレスにならないほうがおかしいですね。もしかしたら虐待に近いんじゃないでしょうか、などとも考えます。さらに当局のおかしな対応は、頭数を増やし、客を分散させるということ。そりゃ違うだろうに。観光客を受け入れる曜日を限定するとも聞きますが、それも何か、どこか間違っている、世の趨勢に逆行している気がしないでもありません。

 そんな折、日暮れ前にちらっと走っていたら、小型のシバに続けざまに遭遇。プチ嬉しかったです。

by 1220hagiwa | 2018-09-01 23:15 | 本 編 2018