2月5日(金)  ほどほどに、トトロ

 ジブリの授業、「となりのトトロ」に続き「千と千尋の神隠し」に入っています。毎年取り上げているのですが、両作品とも、観るほどに深みに沈んでいきます。一昨年より昨年、昨年より今年と、もちろんあれこれネタを仕入れてこそなのですが、理解、解釈が深まっていきます。両作品が小さな画面一つにしてもリンクし、逆に対照的に描かれている部分もあり、どんだけ、というほどのあまりの多くの発見に、たじろぐほど。扱いをほどほどにしないと、授業が一向に終わりません。

 キヨハラ氏の覚醒剤事件の報道は、もういいんじゃないですかね。逮捕自体ほぼ想定内のものですし、もはや新鮮味はありません。罪は重いでしょう。ただ、彼の輝かしい球歴が消されるようなことはあってはならないし、だからたとえば春・夏の甲子園での活躍にまつわる展示が撤去されるなんてことは、信じられません。記録は記録として認められるべきもの。こういうのを、過剰反応というのでしょう。

 ターゲットを見つけてしつこいくらい徹底的に叩きまくるのは、日本のメディアが得意とする異常なアクションなのでしょうか。ここ数年の、寄ってたかってイジメるような動きには、正直、反吐が出ます。一般市民の、特にネットを介しての同様の行為も、同じ。される側にはされるだけの理由が、程度の差はあれ、あるのかもしれません。でも、一連の反応はとても正常と言えません。最近でいえば、ベッキーさん、小保方さん、あるいはエンプレム問題の佐野さん。彼ら彼女らに対する風当たりは、相当にひどくはないでしょうか。ただのバッシングを越えています。古くは議員の小沢さん。ホリエモンさんもいました。さらには現地で武装勢力に捕えられ、自己責任の罵声を浴びせられたジャーナリストほかの方たち。そう思うと今、ホリエモンさんの言動についてはメディアは掌返しで取り上げていて、メディアにはまったく節操なし。いや、我々庶民の多くも、そんなものなのかな。

 ですから、大人がこんなことしているのだから、子どもが同じことをするのもわかります。たとえばいじめをなくそう、なんて本気でいうのなら、メディアも自分を顧みて、ほどほどにしたらいいのに。

 さすがにこのところの余裕のなさから、更新できていませんでした。来週は頑張ります。
by 1220hagiwa | 2016-02-05 23:58 | 本 編 2016