シバ犬あっちこっち ~日本語教師のモノローグ~

hagiwa.exblog.jp
ブログトップ | ログイン
2018年 06月 22日

6月22日(金)  耳をすませば

 学期最終日、クラスで「耳をすませば」を初めて観ました。恋心を素直に写し取った予想以上の味わい、そして優しさと爽快感にちょっぴり打たれました。さすがのジブリ、近藤喜一氏。はからずもキュンとなってしまった私です。おそらくは原作とは別の展開なのでしょうが、アニメならではの良さが存分に発揮されていたようです。随所に遊びが見られ、ニヤリ。観てよかった一本でした。一連の細かなシーン、カットを含め、再見の価値があると思います。私も、耳をすませば…いろいろ聞こえてくるかもしれません。

 ロシア、台湾、香港、韓国、あるいはスペイン、イタリア…今期で修了する学生たちから感謝の言葉をもらいました。この学校に来て、いろいろな授業をとってよかったと。僭越ながら、私の幾多の実践をも指してくれています。リップサービスじゃないと素直にとらえたいもの。そうした言葉の数々が私の、そして多くの教師の明日の糧。私たちだからこそ味わえる、まさにこの仕事冥利に尽きるとはこのこと。

 タダ券じゃなくて、前売りで買っておいたチケットを使ったプーシキン美術館展@東京都美術館。再訪だけに、ゆっくり。少々慌てていた前回よりさすがにゆとりをもって回れました。ものすごいインパクト、というのは受けないのですが、モネをはじめ、風景画は落ち着けます。その中では最後のルソーの一枚は特異。本当は一枚くらい飾れるような私の部屋だったらいいのですが。でも、こうした絵たちに接するたび、作家が目の前のものをどんなにかよく見て、一筆一筆にどんなにかか集中していたかと想像します。私にはとうていできないこと。

 そんなこともあり、来季は「アートの日本語」をリニューアルして再開しようと計画中です。詳細未定。 


# by 1220hagiwa | 2018-06-22 23:58 | 本 編 2018 | Comments(0)
2018年 06月 19日

6月19日(火)  自慢したいし、驚いたし

 ありがたいし、自慢したいのが、先日のアニメ分析の実践に続き、今日終えた10回連続の実践「男と女」、そのまとめアンケートでの学生の記述です。授業の狙いに賛同し、内容と進め方に満足し、私を励ましてくれるコメントであふれていました。感謝以外の何物でもありません。日々の仕事の根本、それが学生に支えられていると心の底から思います。来季に向けて、やる気がわいてこずにはいられません。

 驚いたのが、カフェから帰ったら日本代表が勝っていたこと。珍しいじゃないですか。明日、雪でも降るのでは。

 呆れたのが、加計学園の理事長の突然の会見。何でこのタイミングで? そしてその答え方、物言いの、なんとまぁ不遜でいい加減で浮薄なことよ。会見をやればいいんだろう的な、とってもふざけた態度。子どもには決して見せたくない顔です。もともとは岡山理大の経営だったかな。近年設立の千葉科学大もそうですが、ホントに適当な人なんだなぁと思います。本気で学ぼうという学生がかわいそう。


# by 1220hagiwa | 2018-06-19 23:38 | 本 編 2018 | Comments(0)
2018年 06月 18日

6月18日(月)  たそがれ

 今日も学生に助けられました。授業でもそれ以外の場でも、その言動に励まされっぱなし、助けられっぱなし、支えられっぱなしの教師、それが私だと教えられます。自覚しないで済ましているより、少しでも自覚できていることのほうがずっと重要だと思います。

 そんな一週間が始まったばかり。というのに、こんなに疲弊して大丈夫なのかと思えるような月曜日になりました。授業中はもちろんもそのあとも、気づけばあまり休みをとらずに働いていました。おかしいな。まじめです。でも、明日は上手に手を抜きましょう。

 大阪を震源とする地震の報。阪神淡路の60分の1という規模が小さい割に被害が広がったことから、都市は弱いと知ります。東京も他人事では全くないと痛感。もう少し真剣に見直したいです。でも、テレビはサッカーのほうがずっと視聴率が取れるんですね。正直、びっくりしました。

 「たそがれ清兵衛」。寄り道したカフェから帰り、最後の最後だけ間に合いました。ただただ、名作です。真田広之さんも宮沢りえさんも、いい。そして田中泯さんの圧倒的な存在感。泯さん、格好良すぎ。目がスゴイ。打たれます。名優、ここにあり。手元にある原作、再読します。


# by 1220hagiwa | 2018-06-18 23:27 | 本 編 2018 | Comments(0)
2018年 06月 17日

6月17日(日)  ワセダで学ぶ

 言語政策学会では「節英」という概念に初めて触れ、学ばせてもらいました。英語への向き合い方を問うと同時にそれは日本語教育にも関わり、示唆を与えます。言語教育を俯瞰的にとらえるには大切な考え。また公共サインの言語政策についても楽しく学べ、ふむふむ、有意義でした。
 
 肝心のポスター。4技能への疑念をベースに、それを越える実践の提案をした発表には共鳴してくださる方が多く、少し自信が持てました。もう一歩、二歩深め、実践を重ね、学習者の反応を探っていけたらと思います。よりよい成果を出せるよう。
 
 そんなこんなでまる一日過ごした早稲田のキャンバス。偶然、今日は日本留学試験の会場でもありました。どうりで駅からぞろぞろ若い外国人が目立ったのですね。ただ、門の前にチラシ類を手に中国系の学生がずらずらとたむろっているのは、あまりいただけないな。配るにも節度がほしいんですけれど、こういうところはやっぱり感覚が違うのかなぁ。

 さすが早稲田、楽しいキャンパスです。それは、一般人の私も参加できる、魅力的で無料の公開講演会がこの1カ月以内にたくさん用意されているから。ここを訪ねるたびに立看板をながめ、ああいいなぁ…いつも思っていただけに、今日見かけたお知らせの中から、少し余裕が持てそうなこの学期末、頑張って一つでも二つでも聴きに来ようと思いました。


# by 1220hagiwa | 2018-06-17 23:53 | 本 編 2018 | Comments(0)
2018年 06月 16日

6月16日(土)  ヌードにイチハラ

 鎌倉山という土地を初めて訪ねました。なぜか。それは、イチハラヒロコ展@鎌倉画廊のためです。イチハラさんの作品には、授業でしばしばお世話になっています。縦書き、ゴチック体で書かれたメッセージたちに共感、共鳴すること、多々あり。その個展、最終日にようやく飛び込めました。画廊ゆえ、滞在時間は短かったのですが、雰囲気の良いところでした。周辺を含め、再訪したい場所になりました。ただ、いただけないのは、大船駅前の道の狭さ。ここはずうっと変わりませんね。

 実はその前に訪ねていたところがあります。ヌード@横浜美術館。これも会期末が迫っていて、慌てて行きました。19世紀以降の西洋画を中心としたヌード作品からは、それなりに感じたものがあります。その一つは、ヌードって何なの、あるいは裸って何なの、ということ。裸と裸じゃない境界はどこにあるのでしょうかね。ちなみに会場には女性が8割でした。ふだんより男性の割合が低いように感じたのは、気のせいでしょうか。

 鎌倉山からは言語政策学会@早稲田に飛びました。最後のシンポにちょうど間に合うように、大船の駅ビルのカフェでヌード展の振り返りをしたりイチハラさんのエッセイを楽しんだりし、時間調整してからのことです。学会では2020年東京オリンピックに向けての課題が語られました。私に、あるいは学校としてできることは何なのか、いやそもそもあるのか、私はこれまでもしばしば考えていました。結論は出ていませんが、今日の発言を聴きながら、課題をシェアしてもいいかと思いました。明日はフル参加し、ポスターをします。

 帰宅後、「多様な性をめぐる戦後史」@Eテレをチラ見していて、ああ、やっぱり来年はレインボープライドを見に行けたらなと思いました。ストレート(異性愛者)だから私は行かない、という手はないと思います。実践をする際にも学生に説得力が生まれるでしょうし、現場で気づくこともあるでしょう。ただ例年GW期間中なので、たいてい旅の真っ最中。今年は神栖、鹿嶋、水戸あたりでしたし。
 


# by 1220hagiwa | 2018-06-16 23:20 | 本 編 2018 | Comments(0)
2018年 06月 15日

6月15日(金)  新大

 3か月間、担当クラスでしっかり取り組んでくれた韓国の学生が修了しました。長きにわたって就職活動していた中国の学生が内定をとれそうです。一方、ロシアの学生は苦戦しています。彼はじっくり、それも相当時間をかけて取り組みタイプだから、雇うほうからはなかなか難しいと思われてしまうのではないかと…気がかりです。彼にはいいところがたくさんあるだけに、早く決まるといいのですが。

 そんなふうに一人一人を考えていくと、心配なことが次々出てきかねないので、あれこれとは考えないようにしてきました。そうして過ごしてきた春の学期も、いよいよ来週で終わり。自慢できること、それは、一度も体調を崩さなかったことです。崩れそうだなと思ったら、その前にすぐに対応してきました。自分を褒めます。

 珍しく、「チコちゃんに叱られる」@NHKが見られる時間帯に帰れました。7時半とは、そうそうないこと。この番組、好きです。今日も叱られました。

 紫陽花、ピークこそ過ぎましたが、依然として鮮やかさが際立ちます。みんなで咲けば怖くない的なサクラとは違った、個々の花に個性と豪華さがあります。見ても良し、触っても良し、わたし的には掌で包み込むも良し。

 先日の新潟大の花壇ではまだツツジが盛んでした。その学会で午前中の口頭発表を聴いた後、馬術部の建物を脇目に「大学の森」を散策。広くはありませんが幾多の樹々が繁茂していて、見ごたえがありました。樹木のことは詳しくわからないのですが、さすがの新大。さらに学内をめぐる、アップダウンのある3キロのウォーキングコースを楽しみました。やっぱり国立大は敷地に余裕がありすぎて、いかにもキャンバスという雰囲気があります。今度は走りたいほどです。東北大も魅力的ですが、ここ新潟大の環境もすばらしい。ちょっと足を延ばせば、もう海。数年前の私のクラスの学生は、ここの院生で頑張っていたはず。通っていただろう社会科学系研究室の建物も、国際交流棟もありました。

 実は美術館をしっかり2つ訪ねてきましたが、これについては機会があれば書きます。


# by 1220hagiwa | 2018-06-15 22:23 | 本 編 2018 | Comments(0)
2018年 06月 13日

6月13日(水) やめられない

 学会で新潟を訪ねた週末、晴れ男らしく両日ともほとんど雨に降られずに済みました。朝食前には信濃川沿いを走り、肝心の学会は午前で抜け出して海沿いを走ったり。西海岸公園から河口のみなとトンネルへと、久しぶりに走り抜けました。松林、砂丘、そして1.4キロのアップダウンのあるトンネルときわめて変化に富むコースで、風もあって少々きつかったものの実に爽快でした。

 ポスター発表では、貴重なコメント、アドバイスがいただけ、ありがたかったです。独自のテーマで走り続け、ちょっとだけ鼻が高くなりかけていた私には、気持ちよく振り返り、反省できる機会になりました。同時に励ましてもいただけました。実際、ご覧にいらっしゃった皆さんは私の実践を以前から応援してくださる先生が多く、感謝。相変わらずチャレンジングですね、などと声をかけていただけました。

 ポスターは、それを作っている過程がいちばん大事で有意義。もちろんレイアウトなどは素人の極みで、下手も下手。どうしようもありません。それはさておき、作っていく中であれこれ考えがまとまっていったり修正していったり、あるいは新たな考察が生まれて発展したり。だから、作業はとっても楽しいです。ゆえに、発表自体はすでにポスターの完成時点で、つまりパソコンの前でほぼ終わりと言ってもよいほどで、発表の場に立った時は100%リラックス。緊張感は皆無です。

 そんなポスターの次の1枚、ちょうど今週末の発表に向けたものなのですが、今日の午後作業を終えたところです。やはり同じく、文面を検討している間に次第に、また次々に思考がまとまっていき、新たな展開も見せます。嬉しく、楽しいです。ですから、ポスターを作ることは予稿を書くことに勝るとも劣らず、意義深く効果的です。口頭発表でパワーポイントを作るのも有意義ですが、ポスターも(変な言い方ですが)やめられません。こうして、私の実践が一歩ずつ進んでいく実感を手にします。気のせいかもしれませんけれど。


# by 1220hagiwa | 2018-06-13 23:07 | 本 編 2018 | Comments(0)
2018年 06月 07日

6月7日(木)  ミッシングワーカー

 深夜、ドキュメントを観ていて、そうか、そんな方々がいるのだと知りました。失業者の数にさえ含まれないそうした方が100万人越えているとのこと。中心が40代から50代。独身、親の介護といった共通点があるとも。驚きのあと、暗い気分になりました。国の損失です。明日から学会に、研修に、旅に、美術館にと行ける私は本当に幸せなのだ、そう言わずに何と言いましょう。

 数日前には、30代から40代のいわゆる就職氷河期世代の皆さんの、現在の経済的な格差。これもまた、心の痛むドキュメントでした。私はラッキーだったのです。そして、非常勤の先生方は…。

 そして今夜は、自殺にまつめる講演@上智大。NPO代表の方の魂のメッセージに揺さぶられました。私が学生に何かできることは…やはりせめて、授業を通してその可能性を少しでも低減させることなのでしょうし、もっとできるのかもしれません。

 さらには、ゲーム依存のドキュメント。ゲームへの批判に対してどんなにもっともらしい反論をしても、ニーズという名の産業界がリードしている側面もあるのは事実なのでしょう。一方で、ゲームが安全基地として機能して人を救うこともあるし、私の学生にもリラックスできている人も少なくないし、メリットがあるのも確か。バランスの持てる人ならいいのですが。茂木さんが言ったように、依存じゃなくて愛着という表現もありです。さらに、ゲームは未来につながるとも言えます。なるほど。


# by 1220hagiwa | 2018-06-07 23:15 | 本 編 2018 | Comments(0)
2018年 06月 06日

6月6日(水)  紀州田辺

 やっぱり、雨のウェンズデイでした。名曲。

 「紀州のドン・ファン」として知られる男性が亡くなり、殺人事件も視野に入れて捜査されている…などと堂々と報道されています。亡くなったご本人には申し訳ありませんが、違和感、大いにあり。不快に近いです。だって、おかしくないですか? ドン・ファンって、好色漢、女たらし。それがカタカナならば平気で放送してもいいのかな。もしかして、セクハラに近かったりして。それから繰り返し画面に大写しになるのが、著書の帯にある「いい女を抱くために…」の文字。おかしいでしょ。これがもし、いい男を抱くために…とあったらどう受け取られるのでしょうか。しょせん、報道の意識はいつもと同じ。男性中心であることを証明していると思いました。こういうメディアにセクハラを云々する資格はないと思いますけどね。

 ただ、それとは別に、紀州田辺。懐かしいです。10年も前でしょうか、夜ぶらっと歩いて遭遇した駅前商店街のおもちゃ屋さん、まだあるでしょうか。実に魅力ある店づくり。私の部屋には、そこで買った紀州カルタがあります。紀伊半島一帯は、また訪ねたいエリアです。

 NHKで「難民ビザ」の特集。外国人労働者については小手先ではなく、いつもいつものような後手後手ではなく、もっと国が能動的に対応すべき。人手不足は勤務校の近くの立ち食いそば屋さんも同様です。創業50年近く、幹線道路の交差点に立ち、朝6時前には開店、建設現場やトラック運転の皆さんらに親しまれていた店。店員さんも良心的でした。盛業だったはずなのに、人手不足で閉店したのがこの2月。気づいたのが3月で、ああ惜しいことをしたと思ったものです。

 勤務校では、7月からはおそろく今より余裕がなくなりそうです。日本語教師もその質を問うと、そうそう新人を安易に雇えません。


# by 1220hagiwa | 2018-06-06 23:01 | 本 編 2018 | Comments(0)
2018年 06月 03日

6月3日(日)  住友三角ビル

 好き嫌いは別として訪ねる必要のあるのが、平和祈念展示資料館@新宿住友ビル33階。移転、新装オープンなってから、ようやく行けました。今回は都合でたった30分、ざっと見ただけにとどまったのですが、それでも丁寧な説明だとわかり、行った価値がありました。次回はゆっくり回ります。無料ですし。そして、体験者の語りを聴きたいです。この夏、戦争にフォーカスした実践に再挑戦するためにも、アタマを少しずつそういう方向にシフトしていこうと思います。

 ただ、この資料館にしろ、戦傷病者資料館@九段にしろ、あるいはそこに隣接する昭和館にしろ、展示が片手落ちであることは否定できません。被害を受け、辛酸をなめ、困窮した日本(人)の側に立っているのみです。そりゃ、日本としてはやむを得ないな、と言うしかないのでしょうか。でもそれでは説得力がないですし、私の学生たちも共鳴してくれません。日本語教師だからこそできることの一つが、そこに隠れているように思います、間違いなく。それは文法や語彙ではなく、もっとライフに本質的に迫ること。ごく些細なこと、表面的なことしかできなくても、私はそれなりに少しずつ取り組んでいくつもりです。それでいいと思います。


# by 1220hagiwa | 2018-06-03 23:03 | 本 編 2018 | Comments(0)
2018年 06月 02日

6月2日(土)  神保町あれこれ

 日本語教師有志100名弱が集ったミニ発表会@神保町。先日書いたように私も登壇させていただき、いわゆる「4技能」への疑念を提示したのち、それを越えるような可能性をもつ実践の案を提示してみました。その間、わずか10分。聴衆の皆さんからいただけた肯定的なコメントに背中を押され、調子に乗ってしまいそうです。私に近い思いを抱いている方、あるいは実践できなかった方、言い出せなかった方が少なくないと知り、励まされます。同時に、いつもながら発表しない?できない?その気がない?聴くだけで満足?の先生が大勢いることにも、疑念が。どうしてなんでしょうね。学会でも何でもない、相当にハードルの低い集まり。それもたった5分やそこらの発表で、無数の、あふれんばかりのコメントが手元に集まるのに、惜しいと言わずに何と言ったらいいでしょう。

 終了後、三省堂で高校国語教科書をチェックののち向かったのは、徒歩2分に位置する日本語教育専門書店。間違っても軽いとは言えぬ、いやいや相当な病でつらい日々を過ごしていたと聞く社長さんの顔を見に、1年ぶり以上の店舗訪問です。以前のようなはつらつとした様子が見えず、まだまだ長い快復の途上にあることがうかがえます。早く元気になってください。

 長年、それこそ20年来、私が信頼を寄せるこの社長さんは常に私に刺激を下さり続けています。日本語教育の趨勢、教師のあり方、学校のあれこれ、そしてもちろん本職で扱う教材・教具への冷静で辛辣、でも基本はフェアーでクリティカルなコメント。私個人のスタンスについても寛容に、おおらかに受け止めくださっていて、感謝しきれません。今後も支えてくださるだろうと思うと、勇気が出ます。


# by 1220hagiwa | 2018-06-02 23:24 | 本 編 2018 | Comments(0)
2018年 06月 01日

6月1日(金)  踊り場

 ああ6月。学生たちも驚いていました。ああ何もせずに、じき半年が過ぎ去ってしまうような。でも、先日書いたように通勤列車内で新聞を読まず読書に当て始めたおかげで、益田ミリさんのマンガを一気読みし、葉室麟さんの時代小説を満喫し、さらに美術評論エッセイを楽しめました。特に最後の一冊はあとがきに筆者の内面が正直に吐露されていて、じわっと胸に来ました。

 人間の本質を知りたい-そう語ったという画家・髙山辰雄展@世田谷美術館。まったく知らない方です。でもEテレで紹介されていて気になり、思い切って訪ねた先日。地味ながら、いのちを照らした大作が並べられていたその最後、95歳で亡くなる前年に描いた初めての自画像。想像を越えた、どこか深遠なものでした。奥へ奥へとどこまでも自分を見つめた末の作品だったように思います。90歳を超えて新境地を期待されていたとも。私なんてしょせんまだその半分程度。子どもです。新境地なんて、これからもっともっともっと生み出していけるはずだと思えました。

 今学期も後半に入ります。でも、満足できる授業は数えるほどしかありません。むしろ惰性でこなしてしまっている印象さえ一部にはあって、恥じます。小手先でごまかすような自分が恥ずかしいだけでなく、学生に申し訳ないとさえ思ったり。幸い、概ね反応はいいとしても、どこかふがいない自分がいます。ただ、次のステップに向かう踊り場にいるのだと考えるようにしています。


# by 1220hagiwa | 2018-06-01 23:48 | 本 編 2018 | Comments(0)
2018年 05月 31日

5月31日(木)  推定35時間

 ミムラさん@東京芸術劇場。テレビ画面を通すと背が高く感じられましたが、確かに舞台上の実物も堂々とした立ち姿で、さすが女優さん。熱演でした。二人芝居で相方を務めた溝端淳平くんのほうからは、比較的落ち着いた印象。向田邦子さん原作の、人物の奥のほうに炎がゆらめいているような作品です。今回がよくないというのではなく、思ったのは、どうせ高いお金で観るのなら、やっぱり舞台は楽しいもの、動きのあるものがいいなぁという、ごく単純なこと。そう、先日の「ジキルとハイド~」のように。あるいはコクーン歌舞伎「切られの与三」のように。

 先月、立て続けに職員、教員がお二人退職し、それぞれの道を歩き始めました。ともにこれまで学校に多大な貢献をしてくれた方です。お二人の前途を祝します。一方で、新しい方も入ってくださいました。そしてまた明日付けでお一人入ります。歓迎です。どうか、いい仕事をしてくださるように祈ります。決して私のような勝手な振る舞いはしないように、なんて。でも、やりたいことができないことに不満を持たなかったら、仕事していてもつまらないですから。

 リスぺクトしている歴史社会学者の小熊英二さんが、外国人留学生にも触れながら新聞に寄稿していた「『安くておいしい国』の限界」。まったくそうだなぁ。中にありましたが、留学生の一週間の労働時間の限度を、現在の28時間から延長することを産業界が検討しているそうです(ひょっとして推定35時間?)。日本の政策は根本的に誤っています。氏が言外に指摘しているように、何のための留学推進なのか。それも30万人計画は労働人口を増やすためじゃないのですから。他の教師たちはどう思っているでしょう。留学生に日本人が嫌う低賃金の仕事を押し付けてはまずいなあ。就労時間の延長には大反対。私たちが享受している便利な生活を彼らの労働に頼っているのは好ましくないはず。むしろ多少の不便さは許容で、仕方ないと思います。今の都会は便利すぎますから、多少の不便さはあってもいいと覚悟すればいいのではないかな。

 明後日に迫った日本語教師の有志の会でのミニ発表で、いわゆる4技能の呪縛から脱し、まるで常軌を逸したような、そんな実践を少し紹介することにしました。まだパワポは完成していません。どうなることやら。


# by 1220hagiwa | 2018-05-31 23:45 | 本 編 2018 | Comments(0)
2018年 05月 29日

5月29日(火)  雨のウェンズデイ

 明日は雨。そして、知る人ぞ知る、大滝氏の名曲。私の心の片隅に、折に触れて鳴り響きます。それもCDではなく、あのジャケットの、LPレコードの形で。シングル盤も持っています。そういえば、「決戦は金曜日」はドリカム、「土曜日の恋人」という佳作もタツロー氏にあります。

 実践「男と女」。今回は前回から一転、学生同士の語り合いをメインに据え、いわゆる男らしさ、女らしさに関して意見交換をしました。数値その他の資料を用意しなかった(つまり手抜き)ため、より抽象的な内容になってしまいそうでした。でもやっぱり関心があるんですね、中上級の学生も、中級に入ったばかりの学生も、それなりに参加していました。この話題、担任の上級クラスで今一度、チャレンジしたいです。

 90歳で過失運転致死傷罪で捕まった、もう十分に「おばあさん」と呼べる女性。取り調べの進め方も気になりますが、それより人生の終わり近くになって人を殺めてしまったご本人、どんな思いでいるのでしょう。それと、遺族の方はもちろん、女性の家族の方の心中はどういったものか…言葉がありません。ホント、どうするんでしょう。

 新潟の山中で行方不明になった父子。ようやく遺体が見つかったとのことに、安堵と同時に虚しさも覚えます。テレビに映っていた祖父をはじめ、遺された家族の思いを推し量るのは、決してたやすくはありません。遺体が見つかったのは何よりですが、さてそれをどう言ったらよいものか。

 14年前の小学生女児殺人を自供した服役中の男性がいるとの報。今さら…と言えなくもありません。遺族の思いや、いかに。でも、うかつなことは言えませんけれど、やはり今更とはいえ、よかったことはよかったのかもしれません。

 世田谷事件に関する新証拠が公開されました。もちろんご遺族の了解を得て警察が公開したのでしょう。とはいえ、どうお思いなのか…想像がつきません。

 当たり前すぎて、また平凡な表現ながら、命の軽重はどこにどうあるのかと思わずにいられません。痛ましい事件、事故で亡くなる方が日々いる一方で、テロや内戦等に代表される、一時に大量の方が亡くなる事例も世界で絶えません。同時に、すべての死を当然のように淡々と受け入れてしまう、そんな鈍い感性にからめとられてしまった私の愚かさと賢さを哀れみ、呪います。 


# by 1220hagiwa | 2018-05-29 23:00 | 本 編 2018 | Comments(0)
2018年 05月 27日

5月27日(日)  ストンとは

 西城秀樹さんの訃報は想像以上に波紋が広がっていて、勤務校を含め少なからぬダメージ、ショックを受けている方がずいぶんいるんだなと思いました。さすが、ヒデキ。比較になりませんが、私も悲しいのは確かです。ヒデキファンは郷さんや野口さんとは違った層のような気がします。「週刊新潮」では「傷だらけの~」とかいって、ネガティブなこと、つまりはどうでもいいことを載せていたようですが、ファン心理を逆なでするだけではないのかな。死人に鞭打つ、じゃありませんが、亡くなった人を貶めているとしたら、それは最低。

 昨日の学会の予稿をじっと読んでいました@用賀駅のカフェ。でも、抽象的、観念的すぎて、すみません、私のアタマではストンと落ち切りませんでした。残念。

 それはそうと、教室内でいくらトライしても、しょせん外の本当の現場で生まれるナマの言葉にはかなわないのかな…そう思わされたのは、部屋の棚に積んであった『芸術の力』という新書を今朝読んでのこと。作品が一堂に並べられた美術館で眺める絵の訴える力が本物ではないように、教室内で作られたものではなく、あるべき場所、その場だからこそ発せられ、輝く言葉のようなものがあるのではないかな…などと、抽象的で漠とした思いに駆られたのでした。もう少し考えます。


# by 1220hagiwa | 2018-05-27 23:23 | 本 編 2018 | Comments(0)
2018年 05月 26日

5月26日(土)  質、せめて

 日本語教育学会のパネルを聞いていて(聴いて、ではありません。予定通り一瞬居眠りしてしまったので)、日本語学校の「質」を自分なりに再考してみようと思いました。学生の質、教師の質、そして学校全体としての質。個々の学校それぞれが持つべきであり、追究すべきことであるはずですけど、目の前の仕事(≒授業)を片付けているだけでは届かないことでもあります。とはいえ現場をすっかり離れては求め得ないもので、つかず離れずの姿勢の中から見えてくる気がします。専任なら、せめて週に一度はじっくり考えたいもの。

 会場で、私の実践を応援してくださっている、某日本語学校のベテランの先生に声をかけていただきました。先日は先日で、日本語教育専門書店の社長さんに励ましていただきました。メインロードじゃないけれど、大切なことだと。わかってくださっています。もちろん、その自負、私にありあまるほどあります。ほかの人でもできることは、私がやらずに済むのなら、私はしません。逆に、頼まれなくても、自分で新しく創り出します。そして、来週以降の一連の発表にも援用できる指摘あるいは刺激を、今日の学会の予稿でいくつか見つけました。明日、じっくり読ませてもらいます。

 学会の前の時間帯は、予定通り、稲城市内、時に川崎市麻生区をロゲイニングでテレテレ3時間ほど6割くらい走ったり、残りは歩いたり。よみうりランド、よみうりCC周辺などまったく初めてのエリアで、中世から近世、近代そして現代に至る史跡も多く、さらに予想外の城址など、楽しかったです。もっとトレーニングしなきゃ…といつもいつも思ってはいるのですが、そうもいかないし…いや、仕事は仕事ですけれど、あんまりしたって給料が変わるわけでもないし。やっぱり走れるほうが何倍楽しいことか。走れるうちに走れる体を保ちたいです。

 その後の時間帯は、府中市美術館へとかけつけましたが、入場が16時半までで、アウト。世田谷もそうですが、区や市の美術館には、17時閉館というところが少なくないようです。事情はわかりますが、せめて週末くらい、せめて18時まで開けててくれよ。

 BSでやっていた「植物男子 ベランダー」@NHKを、地上波でたまにチラ見。田口トモロウさんがいい味。いつだったかなぁ、初めて見たのは…学生の時だったかに見た大林監督の「あした」かな。今夜のキャストはいとうせいこう氏ほか、ひと癖もふた癖もある方ばかりでした。ちなみにマメさと対極の私は、鉢植えだのなんだのにまったく興味はありません。

 ザギトワ選手に贈られた秋田犬「マサル」くん、いやぁ、かわいい。もしかして移動はABEさんといっしょの、政府専用機でしょうか。まさかね。坂の家のワンコと会えなくなった私は、淋しい限り。せめて「モフモフ」を見て癒されて、我慢、我慢。

 まいばすけっとで買い物をしたらジャスト1,000円也。しばらく前、同じ店では777円というのもありましたっけ。プチ嬉しい。


# by 1220hagiwa | 2018-05-26 23:49 | 本 編 2018 | Comments(0)
2018年 05月 24日

5月24日(木)  週末、あわよくば

 週末は日本語教育学会@東京外国語大学。日本語学校の質的向上に関するシンポがあり、必聴。ただ、その前にロゲイニング@稲城市があります。以前から楽しみにしていたエリアですし、大学の近隣なので、ちらっと走ってから学会に向かおうかという、大胆な目論見。さて、うまいこと行くでしょうか。終了後には多磨墓地も走りたいところですが、あわよくば府中市美術館も…。

 来週末は日本語学校教員有志の発表会。とある学校の先生が始められて、かれこれ10回目を数えます。運営も何もかも大変でしょうに、そのパワーに敬服。ありがとうございます。せめて私は発表者として参加し、少しでもお役に立てられたらと思い、かなりの割合で参加するようにしています。テーマは…実はまだ検討中です。

 再来週末は異文化間教育学会@新潟大学。例によってポスター発表です。ご覧くださる方はいつもながら決して多くないと思いますが、関心を持たれた方には丁寧にご説明したいと思います。でも、まだポスター原稿に手をつけていません。来週します。新潟には先日法事で訪ねているので、なんと短期間に2回も。ランニングシューズ、必携。今回は信濃川沿いだけでなく、できれば河口のトンネルとか海岸砂丘とかにも足を延ばしたいですし、欲を言えば久々の鳥屋野潟にも。もちろん、隙を見て美術館も狙っています。

 再々来週末は日本言語政策学会@早稲田大学。これも例によってポスター発表で、さらには最終週の週末も別の集いで…。偶然とはいえ訪れたこのような発表超集中月間ですが、こうした機会に恵まれたことに感謝しつつ、丁寧に準備したいです。

 金曜日に授業が入っていない今夜は、多少の無駄時間も許されます。ということで、上智大での公開講座でのプチ学びのあと、カフェで一息。今夜の講座、中身は半端なく難しく、3分の1いや4分の1もあったでしょうか、理解できたのは。私のアタマ、しょせんたいしたアタマではありません。


# by 1220hagiwa | 2018-05-24 23:59 | 本 編 2018 | Comments(0)
2018年 05月 22日

5月22日(火)  誤解

 メンタル面で課題を抱える学生が、また現れました。よりよい解決には、おざなりの対応ではなく、本気で、組織全体で取り組まなければいけません。しかし、日本語学校では自ずと限界があります。難しいところです。
 
 日大アメフト部の一件も、加計・森友に関するABEさんをはじめとしたお偉方、さらにはセクハラをめぐる皆さまのご発言も、その底にどこか共通する点がある気がします。それは、自分の言動を何が何でも、事実を捻じ曲げてでも押し通し、正当化する傲慢さ、傲岸さ。そして羞恥心の欠落。あるいはさもしさといった類いのもの。権力者たるもの自然と身につけるのでしょうけれど、これって、つまりは幼稚性の表れなのかな。「誤解」する相手が悪いとおっしゃいますが、責任転嫁はまさに幼稚さの典型。誤解を招く表現しかできない自分の未熟さを反省してもらいたいもの(と、偉そうな私ですが、似た失敗はあります)。こんな図々しさ、ぜひ唾棄したいものです。

 失礼ながら、日大という大学そのもの、そして監督たちは、マトモではないと思います。日大のイメージ悪化は避けられません。20歳の選手にすべての責任を押し付けようとしているとしか見えないオトナのいやらしさでいっぱい。その意味で、NHK解説委員の刈屋さんの姿勢は、いつもながらとても真摯で好感が持てます。

 自分の国と日本の架け橋になりたい。そういう発言をした学生がいました。嬉しいです。彼女に限らずそういう人がいてくれて、心強いです。でも、実はすでに陳腐化してしまっていて、錆のようなものが…。でもだからこそ新鮮。援用させてもらえるなら、日本語教師は日本語を用いて、学生と日本社会の架け橋となる人材なのでしょう。私もその末端に位置します。それが日々の実践です。今日はLGBTの当事者をゲストに迎え、2時間の授業をしていただきました。感謝です。ただ、中には母国で見聞きしていて知識としては知っていても、それを使って日本語でやりとりできない学生もいました。なのに、その思いをうまく拾い上げられなかった私は、責任者として反省しなければなりません。口頭では自信がなくてもコメント用紙にはしっかり書けている彼女たちに、悪いことをしました。一面しか見られなかった、ダメな教師です。


# by 1220hagiwa | 2018-05-22 23:18 | 本 編 2018 | Comments(0)
2018年 05月 21日

5月21日(月)  新聞より読書

 決めたこと。長らく、朝の通勤列車内では専ら新聞を読み、記事にざっと目を通してから学校に着いていました。しかし、帰りの時間その他、カフェに寄っても仕事をしたりして、結局どうやりくりしても読書時間がほぼゼロ近くになるのは避けられません。やむを得ず、通勤時は本を読むことにしました。新聞はかばんにこそ入れるものの、後回し。朝食時にテレビニュースを横目で見ているので、ひとまずそれで済ませます。で、列車内では読書に勤しむことに。そう思って、大量にストックされている未読本の山から今朝手に取った一冊。これが評判とは裏腹に-小説の名手と言われる方ですが-冗漫で予想外に面白くなく、がっかり。明日は別の一冊にしました。今度は時代小説。この春、惜しまれつつ世を去った、こちらも名手による力作(のはず)です。

 天皇・皇后両陛下の肖像画が公開されました。それを目にした瞬間、あれっ、このタッチは…と思った通り、野田弘志さんの筆によるものでした。さすが、大家。ホキ美術館にはいつか再訪します。

 再訪といえば、昨日買ったレモンケーキに「瀬戸内レモンジュレ」とありました。瀬戸内か…広島の竹原にいる親戚を久々に訪ねるのもいい。しまなみ海道を10数年ぶりに自転車で渡ってみるのもいい(尾道再訪はまだ先でいい気もしますが、大林宣彦監督の次回作は尾道と漏れ聞き、関心が大)。あるいは3度目の小豆島をめぐるのもいい。そういえば井上陽水氏が来月、なんと小豆島の土庄でコンサートを開くと知り、驚きました。あの土庄ですよ、土庄。私はのけぞりました。さすがにチケットは買いませんでしたし、発売開始と同時に瞬時に売り切れになったようですが、小豆島で陽水氏という組み合わせに、勝手ながら感慨も一入。


# by 1220hagiwa | 2018-05-21 23:26 | 本 編 2018 | Comments(0)
2018年 05月 20日

5月20日(日)  来る道、歩む道

 所属クラブのメンバーに楽しんでもらう、その思いで主催した練習会がつつがなく終わりました。和やかに終わらせることができ、無事目的を達成。全面的にバックアップしてくれたベテラン会員の方に深く感謝しています。

 カンヌで最優秀賞をとった是枝監督、お見事。で、いつから日本を代表する監督になったのでしょうか。以前、もっとマイナーな俳優さんばかり使って地道に撮っていたころが懐かしく思い出されます。それはそれ、これはこれということで。

 西城秀樹さんにせよ、高畑勲さんにせよ、あるいは今日の朝丘雪路さんにせよ、私が小さいころからずうっと、すごく年上の方々だなぁと認識していた皆さんが、立て続けに亡くなっています。幸い私の世代ではまだそうしたことはないようでが、いずれ来る道、歩む道。遠くない将来の現実です。

 健康診断では弱点の視力関係以外はほぼA判定、オプション検査でも問題なしの私。とはいえ長生きするかは神、いや仏?のみぞ知るです。やりたいことができるなら、その環境に感謝しつつ、やりたいことができるうちにやるべしと思っています。その一つが、歩く旅。しょせんアリの歩みに過ぎませんが、一歩一歩の積み重ねがやがて大きな成果になると信じて、はや二十年近く。北海道を除いた日本列島の半分近くをめぐったことになります。今後も隙を見つけ、一泊二日くらいなら行ってしまうくらいの勢いです。体力のあるうちに。

 紫陽花がぼちぼち色づき始めました。早いんですよね。かと思うと、街路に植えられたツツジが満開。やはり場所によってずいぶんタイミングが違うのですね。


# by 1220hagiwa | 2018-05-20 23:15 | 本 編 2018 | Comments(0)
2018年 05月 19日

5月19日(土)  継承と創造

 「名作誕生」@国立東京博物館。私には詳細の理解できないものが少なからずあったものの、全体では屏風絵だの何だのと豪華作品の連発。中でも冒頭の薬師如来立像ほか仏像の存在感はインパクトがありました。そして最後の岸田劉生の「切通し」。何度か目にしていて@国立近代美術館、その度に不思議な魅力に惹かれていたのですが、今回その原型ともいえる浮世絵と並べてみて納得できる点もありました。その勢いで絵ハガキを3枚求めました。悪くないです。

 継承と創造。音声ガイドでは、たしかそんなことを言っていたような気がします。私はどうでしょう。先達の成果、思いの継承はしているのか、創造もできているのか、自問します。そして、本当の模倣は模倣を越えるのだなということを知ります。私自身について言えるのは、模倣している部分があまりなく、それなりに独自性を出そうとしていること。そこは常に意識しています。

 一方、プーシキン美術館展@東京都美術館。フランスの風景画にフォーカスした展示で、明るさが前面に出て鮮やか、爽やかなものが多かったです。もう一つあげれば、生命を豊かに描いているなと思いました。モネの色遣いにはっとさせられます。ですが、最後の濃厚な一点(アンリ・ルソー)を除き、心に残るものは比較的少なかったです。それは、私の気持ちがどこかバタバタしていたせいでしょうか。いかん。

 忘れちゃいけないのは、北海道綴方教育連盟事件、そして生活図画事件にまつわる講演@東京芸術大学。講演者の熱が十二分に届きました。作文・美術教育が罪に問われた恐ろしい時代を忘れてはならないと思います。現代のある部分にはそれが危惧されます。日本語教育だって別の意味でおかしな時代が過去にはありました。歴史を繰り返してはなりません。会場となった芸大へは、この講演シリーズで今後もお邪魔することがあろうかと思います。


# by 1220hagiwa | 2018-05-19 22:20 | 本 編 2018 | Comments(0)
2018年 05月 18日

5月18日(金)  移動図書館

 …のドキュメント@72時間、とっても良かったです。切ないシーンも挟まれていて、ああ人生いろいろ。ロケ地の松山、懐かしい。お城もゆっくり歩きたいなぁ。数年前の歩く旅の途中はやたらとせわしなかったですし、せめて2泊くらいして、じっくりと。思い出のある街です。

 いい図書館、居心地のいい図書館を訪ねると、本また本、本の山脈にうっとり。くらくらします。これ全部オレのモノ、頭に入ったら最高…なんて妄想してみたり。とにかく、本に囲まれることほど至福なことは、そうそうありません。私の部屋、書棚の中もいい加減整理したいのですが…。せめてもう少し広いところに引っ越さねば。

 中級、といってもまだまだ初級に限りなく近いレベルの学生たちとお好み焼き、もんじゃ焼きで夕食。そこに3月の卒業生が加わりました。M大学に入学してすぐ混声合唱団に入ったそうです。楽しそうです。よかったね! 彼は私が見ていたこの2年で大きく変わりました。日本語も圧倒的な伸びを見せましたし、精神的に苦しい時期を経て今は東京で伸び伸び暮らしています。まさに脱皮を繰り返して大きくなった印象あり。こういう学生を見ると、この仕事をしていてよかったと深く深く思わされます。仕事冥利とでもいうのでしょう。

 学生の話に出てきた、富士山。そこの世界遺産の意味がいまだにわかりません。知られているように富士山は文化遺産。どうもそれを勘違いしている方が多いように思いますし、何のための遺産なのか地元の方を含め私たち日本人が認識しているのか、不明です。私は一生登りません。あんなに混んだ山なんて、世界のどこにあるというのか。まっぴら御免です。遠くに仰いで愛でることにします。スケールこそ違いますが、高尾山も困ったものです。空いていたころの高尾山が懐かしい。今は走れるのかな。

 同様に沖縄本島や西表島、あるいは奄美も然り。およそ登録しなくていいです。観光振興は結局は破壊に至ることを多くの失策事例が証明していると思いますから。


# by 1220hagiwa | 2018-05-18 23:47 | 本 編 2018 | Comments(0)
2018年 05月 17日

5月17日(木)  激しい恋

 西城秀樹さん、逝去。63歳とは早すぎです。小学生の時に買ったレコードが「激しい恋」。代表作のリストに入っていないのは残念だなぁ。でもそんなことより、へそ出しルックでマイクを握りしめる姿、子どもから見てもものすごく格好良かったです。世代は違いますが、勝手に親近感を持っていました。歌一筋、まさにスター。激しく生き、駆け抜けた人生、お疲れ様でした。ゆっくりお休みください。素敵な歌をありがとうございました。


# by 1220hagiwa | 2018-05-17 23:21 | 本 編 2018 | Comments(0)
2018年 05月 15日

5月15日(火)  そんなに無防備

 沖縄の翁長知事、やせましたね。いや、やつれたというのが近いでしょうか。すい臓の腫瘍だったとのことですけど、心配です。関連させると失礼ですが、訃報の届いた、キャスターもなさった岸井さん。昨年は帽子をかぶり、声もかすれていましたっけ。それでも「サンデーモーニング」では意気軒高にコメントを発していました。真っすぐで力強い言葉はコメンテーターの鏡かも。ご冥福を祈ります。
 
 「男と女」で性犯罪を取り上げた際、少なくない学生の意識の低さに驚きました。母国でも性犯罪は決して少なくないだろうし、もしかしたら日本より割合が高いかももしれないのに、どうしたことでしょう。夜道の歩き方にせよ、荷物の持ち方にせよ、あるいは戸締りにせよ、えっ、そんなのでいいの、というほどの無防備ぶり。まさか日本だから大丈夫だと安心しきっているのだとしたら、大間違い。そうなんですか。みたいな妙に純朴な反応がおかしくもあり、危うさも覚えました。 
 
 さて例の事件、容疑者逮捕の報に安堵するものの、すぐさま彼がアニメだの少女趣味だの、あるいはゲームだのの愛好者であることと犯行を強引に結びつけようとするかのような報道姿勢が感じられ、辟易しました。とってもメディアは安直です。そんなことたったら、世界中のアニメ愛好家が犯罪予備軍っていうことに。実際の容疑者は、ごくふつうの青年に見えますけれど。それでも、元同級生へのインタビューからは、暗い感じ、という発言を無理に引き出しているようにも思えました。どこにもいる、まじめで大人しい人なのでしょう。そしてまた、勤務先の会社も嫌がらせのメールが届いたり、取引が打ち切られたりするのかもしれないなぁ…。そう想像すると、社長さん以下社員の皆さんが気の毒です。

 そう、ふつうの、ごく平凡な人が大きな事件を起こすものだろうと思いますし、いかにも、という人の起こす犯罪は実数としては案外少ないのでは。

 そういえば、やはり新潟で遭難した親子はどうなったのでしょう。


# by 1220hagiwa | 2018-05-15 23:33 | 本 編 2018 | Comments(0)
2018年 05月 14日

5月14日(月)  ネタ切れ

 
 伯母の三回忌。昨日まで新潟を訪ねていたその間、親戚の幼い女の子二人が私たちと行動を共にしていたこともあり、例の女児の殺害、遺体遺棄事件がずっと気になっていました。現場こそ知りませんが、新潟市を何度も訪ねているだけに、それなりにある程度該当地域がわからなくはないですし、信濃川の河川敷を西区の手前まで走ることもあるので。本当に気の毒なことですが、おそらくは、被害者のご家族は住んでいられないでしょうね。そして同様に、加害者のご家族も。23歳の男のどす黒い欲望が皆の一生を壊します。女の子の冥福を祈ります。

 地味ながらNHKで視聴率をとる「日本人のおなまえっ!」。私は好きですけれど、いい加減、ネタ切れの様相を呈しています。4月に入ってからはその傾向が顕著で、人名ではなく単語の語源になったりで、今回はついに元号です。トピックは楽しい。でも、視聴者の疑問に答えるという形でのネタ探しに至ったことからしても、ネタのストックが底を衝いたといえるのでしょう。番組、今タームで終了したほうがいいのではないかな。


# by 1220hagiwa | 2018-05-14 23:11 | 本 編 2018 | Comments(0)
2018年 05月 10日

5月10日(木)  生物学的に

 例によって、この春も週一日、上智大学での公開講座に参加します。今日はグリーフ・ケアの第一人者の先生のお話をうかがいました。ぐっと考えされられるところもあります。

 そのお話にもあったのと同じ言い方を、実は私も学生に向けてしています。それは、「(生物学的には)みんなより私が先に死ぬからね。」そう言うと、学生たちはみな一瞬、黙り込みます。そして納得します。先生のそれと私のそれに多少コンテクストの違いはあれ、またいい悪いではなく、事実は事実。それでいいと思います。日本語教育を振り返ると、「つなぐ」という言葉が何だか頻繁に使われるような気もしますが、日本語教育がつなぐべきなのは、今生きている人間の関係性だけではなく、これからを生きる人とこれから去っていく人だと思います。

 週末は再び東京を離れます。いったい何をしているんでしょうね、私は。つくづく落ち着きません。ただし、今回は学会でも遊びでもないのですが…。


# by 1220hagiwa | 2018-05-10 23:01 | 本 編 2018 | Comments(0)
2018年 05月 08日

5月8日(火)  国道124号、51号

 神栖市は東電の街。東電による開発と思われる住宅地もあり、労災病院を含め整備されたエリアがずいぶん広がっているけれど、一歩外れた利根川沿岸には田んぼが広がり、団地はさびれ、人の気配はなし。鹿嶋市は住金の城下町。昼夜問わず大型トラックが行き交い、国道124号沿いには作業員、関係者向けのホテルが並び、深夜もタクシーが頻繁に。鹿嶋神宮は思ったより地味で、観光地化されていない。むしろ駅周辺はさびれていると言っていい。カシマスタジアムの周辺は何もなく、農地をつぶした駐車場が広がる。一方で古道も走る。臨海鉄道は予想外に高架が多く、景色もよい。鉾田市は観光面ではさほどなし。でも、メロンや各種野菜の収穫量は日本屈指のようで、たしかにあちこちに農地が広がっている。水戸に至る国道51号は、イマイチ刺激のない道。原子力サイクル機構の敷地は広く、大洗の街は案外古い。それでもやはりさすがに水戸は都会。何度も来ているけれど、水戸は十分にいい街。

 たとえばそんなことをチラチラ認めつつ、基本はシャキシャキ、ときにテレテレ歩き続けました。しかし、時間(休暇)、体力と仕事そして勉強(学会等を含め)のバランスを考え、今後は今まで以上に能動的に歩く旅で攻めていかないと、目標達成はかなわないのではないか。そんな危機感を抱いています。ですから、この夏には茨城の海岸沿い、国道6号を北上し、できれば福島県内に突入しようと思います。

 そんな中、今日の実践は結婚と離婚をテーマに、日本の現状にまつわる各種データを利用しながらやり取りしました。これまではあえて国際結婚ならびに国際離婚をテーマに掲げていましたが、もっとシンプルにとらえ直しました。学生はとても集中してくれました。全体では、例年通り男性より女性のほうが意識が高いですね。


# by 1220hagiwa | 2018-05-08 23:24 | 本 編 2018 | Comments(0)
2018年 05月 06日

5月6日(日)  勝田に至る

 連休後半は銚子大橋で利根川を越え、茨城県内を北上する旅。神栖市、鹿嶋市、鉾田市、水戸市へ。最終的には勝田駅に至りました。詳細はカット。各所で小さくも楽しい発見がありますが、何よりもひたすら歩くことをメインにしていたので、例えば大洗の海岸あたりへの寄り道はしません。

 そのうちの一日。朝6時半過ぎ、鹿嶋市の宿で食事をとっていたら、NHKのインタビュー番組が流れてきました。松本隆さんを京都の街で撮っています。私も京都でバタバタせずに一週間くらいじっくり滞在したいもの。ま、それはいいとして、氏は「君は天然色」の作詞の経緯をあらためて語っています。そうだったよなぁ…と私は氏の言葉を振り返りつつチェックアウト、歩きます。その後、鹿島臨海鉄道に沿った県道を脇道にそれ、ふと頭に浮かんだその曲を口ずさんでいました。すると、前日に参拝していた鹿島神社の北の一之鳥居が正面に。鳥居自体は再建された小ぶりなものですが、存在が地図に載っておらず、まったくの偶然の邂逅です。だれ一人訪ねない森閑とした木立の中、一休み。そうか、私が歩いてきた脇道はやはり古道だったのでした。こういう小さな出会いも楽しみです。

 予想されていましたが、残念なことに、宿では持ち込んでいたテストの採点や読書はできず。でも、旅のさなかにあれこれ授業ネタを探っていて、明日からの社会復帰に備えます。

 ネタには、茨城県立近代美術館で思いついたアイディアも含まれています。この美術館、地味な展示が中心ですけれど、建物にゆとりがあって立地もいいし、落ち着いていて結構気に入っています。今回はたまたまマンツーマンで係員さんから常設展示のミニレクチャーをしていただき、ラッキーでした。


# by 1220hagiwa | 2018-05-06 22:15 | 本 編 2018 | Comments(0)
2018年 05月 02日

5月2日(水)  文化の日

 美術館でお花見@山種美術館、酒と涙とジキルとハイド@東京芸術劇場、太陽の塔-岡本太郎が問いかけたもの-岡本太郎記念館、そして締めは至上の印象派展@国立新美術館。これが、GW前半のとある一日のスケジュールでした。いただいたタダ券もありますが、事前に買っておいたチケットをずっと使えずにいたので、たまたま集中したまでのこと。それにしても、まさに贅沢三昧。マイ文化の日。

 山種美術館での日本画は、眼福。潤いがもらえました。いいものを見た、という印象がしきり。三谷幸喜さんの舞台には、ただ抱腹。特に藤井隆さん。優香さんも健闘。岡本太郎さんについては、私からは失われた純粋さ、それを究めていく強烈な意思を感じざるを得ません。私も少しは探したいなぁ。印象派展で気に入ったのは、「読書する少女」。でも、この絵のポストカードをなぜか売っておらず、不満でした。ゴッホもモネもよかったですが、この小品の静謐さと誠実さにはすうっと引き込まれます。

 おもしろいのは、読書は絵になるけれど現代のスマホを見る?読む?人は絵にも何にもならないということ。いかに薄っぺらで、本質的な道具ではないかの証左なのでしょうか。それと、いつもいつも、作品の写真撮影にご執心の皆さん。ホントに観てるんですかね。撮ったとたん、さっさと去りますけど…。もっと観たら?そんなにまで撮ってどうすんの?インスタに載せるの?バッカらしい。くっだらない。鑑賞を振り返るの?意味がわかりません。撮るために撮ってるだけのような気がします。こういう方々には虚しさを覚えます。自分の食べるものを、それも立ち食いそばでさえイチイチ撮る人も、同じく。撮ってどうするのかなぁ。早く食べなさいよ。


# by 1220hagiwa | 2018-05-02 23:17 | 本 編 2018 | Comments(0)
2018年 04月 29日

4月29日(日)  いい名

 近隣のエリアを先週に続き地図調査しました。朝から日暮れまで時間にしてまる8時間、ほぼぶっ通しで歩き回りました。たいした阿呆としか言いようがありません。でもおもしろい。つまらぬ名前、たとえば「美しが丘」のようなお洒落でとってもダサくセンスのない町名ではなく、停留所や橋を見れば古来の字名がそこかしこに残っていて、本来の土地の姿がうかがえます。たとえば平澤、牛込、赤田、小黒、深坪。いかにも丘陵地で耕作地の、いい名です。沿線に越して30年、失われた土地の在りし日を想起するのも大切だと、ひたすら歩くことで今更のように思わされます。遅すぎるかな。

 その中の一つ、整然とした住宅街のただ中に、大入公園というとっても小さな土地があります。実はこの付近で、40年前、米軍機の墜落事故がありました。横浜市北部と記録されていますが、つまりはここ。付近にその面影はまったくありませんし、公園にもそれを偲ぶようなものもありません。

 なんでそんなことを書くかというと、先日の韓国と北朝鮮の南北会談ゆえ。あれって一歩引いて眺めると、要は両国の思惑が一致したショーではないでしょうか。和平だの統一だのと少なくとも韓国は盛り上がっているようですが、つまりは上手に仕立て上げられた、お笑いを一席、の世界では、と疑う私です。この実績?をもってまさかノーベル平和賞なんてもらっちゃったら、委員会はいい笑い者では。後から考えてあの騒ぎは何だったのかと、懐かしくも恥ずかしく思われてしまわないように…期待します。

# by 1220hagiwa | 2018-04-29 23:18 | 本 編 2018 | Comments(0)