イチロー氏が高校野球の臨時コーチをする様子が報道されていました。若い。溌溂としている。今後の動静が楽しみです。

 かたや、古舘伊知郎さんの一人語りの舞台、「トーキング・ブルース」を初めての鑑賞(観覧?)。今までずっと抽選で落選していたので、ようやく、です。きっちり2時間、時事ネタを時折交ぜながらユーモアたっぷりにひたすら、ただひたすらしゃべり続ける姿は、まるでオーラに包まれているかのよう。さすがに後半は声が枯れてきましたが、語り続けるその体力からしてすごい。決して大柄ではないのに、舞台を占領する立ち姿は圧倒的でした。私とは180度違いますが、クラスの学生の何人かは、私のことを話し上手と考えていると知りました。

 そうそう、この会場(ガーデン・ホール@恵比寿)には、がっかりの記憶あり。数年前、松本隆さんトリビュートのコンサートがあったとき、オールスタンディングで詰め込んで、それも冬、ムンムンしていて、とても会場に入る気になれず。あれは酷かった。とにかく客をたくさん入れてまえ、という主催者の露骨な姿勢が気に入らず、入らずにとっとと帰りました。そう考えると、今回はしっかり取り戻せました。

 SUGAさん、久しぶりの記者会見だそうで。ご無沙汰しております。相も変わらずろくな言葉が出てこない、しょうもない首相が続きます。ま、継承するのだから仕方がないか。そういえば海の向こう側は72歳と76歳の大統領選でしたが、わが日本だって71歳。変わらんじゃないですか。後期高齢者に入りそうなジイサンばかり。だから、口が自然にもごもごするのもやむなし、とはいかないでしょう。

# by 1220hagiwa | 2020-12-04 22:42 | 本 編 2020

 週末に控える日本語能力試験を前に、体調管理のため、気持ちを落ち着かせるため、授業を休むと言って来た学生がいます。なるほど、それはそれでわかる気がする…と言いたいところですが、不可解。というか、なんか、変。むしろ心配になります。大丈夫でしょうか。そこまでしないといけないとは、失礼ながらよほどヤワな身体なのかなと勘繰ってしまうのでした。彼、この先、日本で就職し、暮らしていけるのでしょうか。きわめてまじめな一方、確かに神経質そうではあるのですが…。そういえば、彼、アルバイトに数10回応募してもことごとく落ちてしまうと言っていました。今回、この発言で、納得です。こうした小さくない神経質さの程度が、バイトの面接で相手に伝わってしまうのだろうと。であれば、試験が終わりさえすれば気持ちも表情も晴れやかになり、バイトにも採用されると期待したいです。

 年明けの学期で、あらためて3.11と福島に注目した連続授業に取り組もうか、どうしようかと迷っています。昨年度は初の試みゆえ、完全な試行錯誤、そしてその繰り返しに終始。それはそれで新鮮で、学生も私もお互いに学べる点が少なからずあったと思います。で、今度は震災10年。それなら、向き合わないわけにはいかないようにも感じています。一人の日本人としても、区切りとしても。そして、目下のコロナウイルス禍にかこつけて、忘れないために。

 とすれば、気持ちを盛り上げる(という自分への言い訳)ために再び福島、特に富岡、双葉、浪江、小高あたりを訪ねることを計画しましょう。今月末、ないしは年明けあたり。いや、さすがに現地は寒いでしょうか…でも、それはそれで福島らしい気候というもの。事実、昨年はやはり年末に足を運んで、その勢いで実践にとりかかっているのです。

# by 1220hagiwa | 2020-12-03 22:49 | 本 編 2020

 歴史に疎い私。海外はいうまでもなく、日本のそれにも、とても弱い。恥ずかしいほど。ただ、戦争の授業を契機に、わずかずつながら関心をもつようになっていますし、意識化しています。その一方で、あまり嬉しくないことに、実は学生側のほうも他国はおろか、自国の歴史に対する関心が全般に高くないことをしばしば感じます。全世界共通の傾向? 歴史教育の軽視の普遍化? いや、まさか。日本語で表現できないだけだろうと考えたいです。

 毎月1日は、映画料金サービスデー。つまり、昨日。本当はどこかに寄って帰ろうかと画策していたのですが、あいにくそうもいかず。だって、今日の授業準備があり、精神的にも余裕がなかったためです。惜しいことをしました。たまには映画に触れて、違う世界を体験しないといけない。とりわけ、意識して自分の世界と異なる物語、ストーリーに接しないとマズいと考えます。そしてまた、優れた作品には、そういうもの、意識を観る側に喚起する力があります。手前味噌ですけれど、たとえば、先日まで私が取り上げていた「千と千尋」に関する私の分析、解説の授業の類も、それに通じると思います。

 歌詞の授業をしています。いつも通り、通年で。次回で今季の最終回を迎えるにあたり、これまでの10数曲から、お気に入りのものを選んでもらいました。すると、嬉しい結果が。なんと、ほぼ均等に、まんべんなく票がパラけていたのです。少数の曲に票が集中していないということは、すなわち、どの曲についても、それぞれを気に入った人が必ずいてくれたという意味。さらには、私の選択眼が間違っていなかったとの解釈も可能。これって、ポジティブすぎる理解でしょうか。

# by 1220hagiwa | 2020-12-02 23:05 | 本 編 2020

 本好きとはいえ、ただそれだけのこと。今後本屋をやるつもりは毛頭ありません。ずいぶん前、3年間ほど目黒区の地元密着型の書店でバイトをしたことがありますが、今振り返ると、もっと熱心に取り組めばよかったと思うほど、手抜きでした。というか、その時はそれで精一杯でしたし、それ以上を任せられる立場でもなかったわけです。それでも、レジに立つこともバックにいることもあり、バイトとしての最低限の、小さな役割は果たしていました。当該の店舗は、嬉しいことに今も盛業中。

 そんな私が目を留めたのは、今夜の朝日新聞夕刊、一面記事。個人が一つずつ棚を借り、小さな本屋さんとして参画するという内容です。一箱古本市というイベントも、知ってはいてもなかなか足を運べない怠け者の私ですけれど、この記事も興味深く読みました。クールだね。場所は西日暮里、近いです。ぜひ訪ねましょう。

 それにしても、やっぱり “ニッボン、えらい、すごい” 系の番組って、イヤらしい。「YOUはどうして…」とか「クール…」とかの番組、見ていてこそばゆく、気恥ずかしい。そもそもだれがネタを考えるのだか、よくもこう長く続くもの。いつまでやるのか。そんなに偉い、すごいと思いたいのでしょうか。それこそ、コンプレックスの表れだと思うのですが、きっと安定的な視聴率が得られるからこそ。それって、ちっともクールじゃない。

 そういえば、日本モデルは優れている、新型コロナウイルス感染者が少ないのは日本社会、日本人が優れているからだ、などという根拠レスで珍奇なコメントが一時流れていました。阿呆じゃないですか。もうとっくに韓国の数字も中国の数字もはるかに上回っているのが、ここ日本。まったくクールじゃない。

 医療体制の崩壊が間近、生命維持の大原則が危機だというのに、国民の自主的な判断に任せ、政府の態度は要請に留まり、厳しい制限がなされないというのは、結局は経済しか考えていないからだとの見方も可能です。もちろん、経済が回らないと何もできない…とはごもっともですが、ちょっと待てよ。それは、一見もっともに思える詭弁に過ぎないのではないかと。命あっての物種、との言葉もあります。そもそも死んだら、経済は回らない。お偉方とされる方々が、おしなべて経済優先でしか考えることができなくなったのが、今の日本かな。大人(たいじん)がいない。そして、私もそんな思考をどこか共有している気がします。クールじゃないな、私。

# by 1220hagiwa | 2020-12-01 22:08 | 本 編 2020

 火球が落下したそうですが、それとは別に、今夜はフルムーン。偶然にも、月とmoon、太陽とsunの意味するところ、文化的背景について紹介、検討する授業をしました。その前段階として、自然とnature、そして先日ここに書いた龍とdragonという比較があり、その流れになります。時折、セーラームーンや狼男の例も出しながら、けっこう楽しくできたつもり。前回がイマイチに終わった反省を生かせました。そしてまた今日の好意的反応から、学生の感性にフィットした、そこそこにうまく進めるための効果的な工夫に気づけました。よかったです。

 さて、この小さな継続的試みも、残すところ2回。次は何かというと…イスラムの方が多い国々の国旗で月が表現されているのを指摘した今回につなげて、アメリカ、イギリスそして日本といった、国の名前について検討することもイメージしています。もちろん、各国の国旗も紹介しつつ。

 戦争の授業で「風立ちぬ」が好評だったことを以前紹介しましたが、次に取り上げるのは、ずばり、慰安婦。過去2回取り上げ、その内容の過酷さ、シリアスさにたじろぐ学生の多さと同時に、ほとんど知らなかったという学生の、やはりその多さにも少なからず驚かされてきました。そんな授業を控え、私の中の気持ちの準備として、先日奈良駅前の古本屋で少し古い文庫本を求めました。その解説文に、韓国の全斗煥大統領(84年当時)の発言が引用されていたのですが、今夜のネットニュースで、その全斗煥氏の有罪が確定したとの知らせ。偶然です。

 どんな授業にするか、効果的な構成をぼちぼち考えます。素材はそろっています。あとは、どうアレンジするか、そこがいわゆる腕の見せどころ。

# by 1220hagiwa | 2020-11-30 21:48 | 本 編 2020